最新記事
ファッション

「それが高級?」「誰か教えてやれ」父のプレゼントをネットで嘲笑された少女に、思わぬ贈り物

2023年3月9日(木)17時37分
イングリッド・メンドーサ

だがコメント欄には、ガブリエルを擁護し、何が「高級」かは人によって違うと指摘する書き込みも多く寄せられた。

ガブリエルはその後に新たにTikTokに投稿した別の動画の中で、批判的なコメントがあったことに触れ、自らの生い立ちを明かした。彼女は、自分の家族は「あまりお金がなく」て、2010年にフィリピンからシンガポールに移住した後は、ぎりぎりの生活をしていたと語った。

「皆さんのコメントは、お金があるが故に皆さんが無知であることを物語っています。あなた方にとっては、80ドルのバッグは高価なものではないかもしれません。でも私や家族にとっては、とても高価なものなのです。父があのバッグを買ってくれたことに、とても感謝しています。父が頑張って働いて稼いだお金で買ってくれたものです」と彼女は感情を露わにしながら語り、さらにこう続けた。「買ってもらえてすごく嬉しかったのに、そのバッグが原因で批判されるなんて思ってもいなかった」

彼女のもとにチャールズ&キースから連絡が

この動画がTikTok上で拡散された数日後、チャールズ&キースからガブリエルの元に連絡があり、彼女と父親はシンガポールにある同ブランドの本社に招かれた。シンガポールの日刊紙ストレーツ・タイムズによれば、2人はブランドの創業者兄弟と昼食も共にしたということだ。

チャールズ&キースの広報担当者は、同紙に宛てた声明の中で、「私たちはゾーイに心から同情した一方で、彼女の(毅然とした)対応に感銘を受けました。彼女が見せた(年齢に合わないほどの)英知と価値観に、私たちは大いに共感しました」と述べ、さらにこう続けた。

「私たちの商品は人々に喜びをもたらし、ファッションを愛する人々に力や自信をもたらすものであるべきだというのが、当ブランドの創業者の考えです。彼女はそれを動画の中で、とても雄弁な形で示してくれました。そのことを、とても嬉しく思っています」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア政府系ファンド責任者、今週訪米へ 米特使と会

ビジネス

欧州株ETFへの資金流入、過去最高 不透明感強まる

ワールド

カナダ製造業PMI、3月は1年3カ月ぶり低水準 貿

ワールド

米、LNG輸出巡る規則撤廃 前政権の「認可後7年以
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中