フィンランドのNATO加盟が確定 トルコが批准し手続完了
トルコ議会は、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟を認める法案を承認した。写真はフィンランドのニーニスト大統領(左)とトルコのエルドアン大統領(右)。3月17日、アンカラで撮影(2023年 ロイター/Murat Cetinmuhurdar/Presidential Press Office/Handout via REUTERS)
トルコ議会は30日、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟を認める法案を承認した。これでNATO加盟30カ国全ての批准手続きが完了し、フィンランドのNATO加盟が確定した。
トルコのエルドアン大統領は今月、フィンランドがテロ対策強化や防衛関連輸出の自由化で具体的な措置を講じたと評価。議会がフィンランドのNATO加盟批准手続きを開始すると言明していた。
承認を見送っていたハンガリーの議会も先週、フィンランドの加盟を承認した。
フィンランド政府はトルコ議会の採決を受けて声明を出し、「NATOへの加盟はフィンランドの安全保障を強化し、バルト海地域と北欧の安定性と安全性を高める」とした。
トルコは、フィンランドと共にNATO加盟を目指すスウェーデンについては、テロ関連問題への対策が不十分だとして加盟をまだ批准していない。
フィンランドのマリン首相はトルコ議会の採決後、「フィンランドは現在も将来もスウェーデンと共に立ち、同国の申請を支持する」と述べた。
スウェーデンに関してはハンガリーでも、加盟承認を巡る議会の採決は予定されていない。
NATOのストルテンベルグ事務総長はトルコとハンガリーに対し、両国の申請を批准するよう促している。
米国など加盟国は7月11日にリトアニアで開催されるNATO首脳会議で、両国が正式に加盟することを期待している。