オスカー受賞作『ナワリヌイ』への批判記事はAI生成ですぐバレた
Navalny Film 'Debunk' Partly Written Using AI, Investigators Claim
ロシアの情報機関員だったセルゲイ・スクリパリと娘のユリアは、2018年にイギリスのソールズベリー市で神経ガス攻撃の標的となり、入院した。
だが記事で紹介されているURLは「実際には存在しない」と、ヒギンズは指摘する。「別のURLに引用された記事があるかもしれないと、URLのバリエーションを検索してみたり、できる限りのことをしてみた。だが掲載されていたURLはいずれも実在していなかった」
この記事はナワリヌイの健康状態を問題視しているが、それを裏付ける情報源も存在しなかったとヒギンズは説明した。「AIはさまざまなソースからの情報をつなぎ合わせたようだが、その多くは非常に疑わしいものだった」
「つまり、コミサールはリサーチを行うにあたって、AIライティングツールに頼ったようだ。そしてAIは自ら生成した、どこにも存在しないURLに基づいて文章を生成した」
ベリングキャットのアリック・トーラーも14日、グレイゾーンが「公開した記事は一部、AIツールによって書かれたもので、参照用に掲載されたURLはAIツールが生成した存在しないリンク、記事だった」と声をあげた。
「たとえば2014年のナワリヌイ毒殺未遂事件に関するガーディアン紙の『記事』を紹介しよう。グレイゾーンの編集者は、この記事はAIが妄想したソースを引用していることに気づかなかったようだ」とトーラーはツイートした。
その後、グレイゾーンは次のような但し書きのもとで記事を修正した。
「編集部注:グレイゾーンはこの記事を修正した。ルーシー・コミサールによる元記事の中で適切な出典が提供されていない2つの論点を削除し、1つを西側が支援するロシアの独立系ニュースサイト「メドゥーサ」の記事に基づく主張に差し替えた」