電撃訪問のバイデンと会った時のゼレンスキーに「影武者」がいた!?
Video fuels conspiracy theory about Zelensky's "body double"
戦時下のウクライナを電撃訪問したバイデン米大統領(右)。ゼレンスキー大統領と(2月20日) Ukrainian Presidential Press Service/REUTERS
<キーウを電撃訪問したバイデンと並んで大統領宮殿の会談をのぼるゼレンスキーの後ろにいる人物が怪しい>
2月20日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とジョー・バイデン米大統領が会談を行った際の映像をきっかけに、ゼレンスキーに「影武者」がいるのではないかという噂がささやかれている。
バイデンは20日にウクライナの首都キーウを電撃訪問し、ゼレンスキーをはじめとするウクライナの政府当局者と会談した。
疑惑の原因は、バイデンがゼレンスキーと共にキーウの大統領宮殿の階段をのぼる様子を撮影した動画。ツイッターユーザーのスチュー・ピーターズは、この動画に「奇妙な現象」が映っていると指摘した。2人の後ろにゼレンスキーと同じような服装をした男性が映っており、この人物がゼレンスキーの「影武者」ではないかと示唆したのだ。
ツイッターユーザーの「The Poll Lady」も多くの写真とともに「影武者説」を主張している。
英BBCで偽情報や陰謀説に関する取材を担当するシャヤン・サルダリザデ記者は、ピーターズのこの投稿に返信。ゼレンスキーとその「影武者」とされる人物が映った別の写真を何枚か貼りつけ、問題の男性はゼレンスキーの護衛を務めるマキシム・ドネツで、「ゼレンスキーとは似ても似つかない」人物だと指摘した。
2019年からゼレンスキーに同行している護衛官
サルダリザデはこの中で、「ゼレンスキー大統領の影武者とされる人物は彼とはまったく似ておらず、カメラの前では常に彼の真後ろを歩いている」と説明し、さらにこう続けた。「分かりやすいように、写真の中のその人物を赤い丸で囲っておいた。私はとても賢いから、真実を見抜くことができるんだ」
ベラルーシの週刊紙「ナーシャ・ニーバ」はドネツについて、ゼレンスキーの護衛担当になる前には、ウクライナの実業家イーホル・コロモイスキーのボディガードを務めていたと報じた。その後ドネツは、2019年2月頃から、当時ウクライナ大統領に向けて選挙活動を行っていたゼレンスキーに同行するようになり、注目を集めるようになった。報道によれば、ドネツにはナタリアという妻とマトベイという息子がいる。
ナーシャ・ニーバ紙によれば、ドネツは2019年4月にゼレンスキーと家族がトルコを訪問した時も、「厄介なロシア人」から彼らを守るために一家に同行したということだ。その後ゼレンスキーが大統領に選出されると、ドネツは大統領警護隊の責任者に任命された。