「プーチンは側近に殺される」と ゼレンスキーが語る
Vladimir Putin Will Be Killed by His Own Inner Circle, Zelensky Predicts
ロシアのウクライナ侵攻1年目のデモでプーチンの「遺影」を持つ市民(2月25日、パリ)Johanna Geron-REUTERS
<ウクライナでの戦争は膠着状態が続き、プーチン周辺は不満を募らせている。最終的には身内の造反で権力の座と命を奪われる?>
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は最終的に、自分に最も近い側近に殺されるだろう、とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は考えている。
ロシアのウクライナ侵攻1年目にあたる2月24日、ウクライナ人ジャーナリストのドミトロ・コマロフ制作のドキュメンタリー『Year』が公開されたが、そのなかで、ゼレンスキーはこの考えを口にしている。最終的にプーチンの指導力が「脆弱化する」時が訪れ、自分の支持者に刃を向けられるだろう、と彼は予測している。
「ロシアでプーチン政権の脆弱さが感じられる瞬間が必ずやってくる」と、ゼレンスキーは語った。「その時、肉食獣は肉食獣を食らうだろう。それは非常に重要なことだが、正当化する理由が必要になるだろう。彼らはコマロフやゼレンスキーの言葉を思い出すことだろう。殺人者を殺す理由を見つけるだろう。うまくいくか?いつになるか? それはわからない」
ここ数カ月、プーチンの側近の間で不満が高まっているという臆測が頻繁に報じられている。ウクライナでの戦争が長引き、ロシア軍が歴史的に壊滅的な損失を被り、どちらの側にも決定的な勝利が見えないからだ。
昨年12月、ワシントン・ポスト紙は、プーチンに最も近い側近たちが、プーチンは自分が何をしているのかわからず、ウクライナで前進する確固たる計画もないと見て、プーチンに対してますます不満を募らせていると報じた。
側近の反逆は突然に
この記事によると、特に、プーチンが年末恒例の記者会見を中止したことに不満が集中しているようだ。対ウクライナ戦争の明るいニュースがなく、共有する予定もないため中止したのではないかという憶測が流れている。この記者会見はこれまで、長時間かけて徹底的に質疑応答が行われる重要なイベントだった。
情報筋でも、プーチンが側近の手で権力を剥奪される可能性を強調することが多い。元CIA職員のダニエル・ホフマンは、昨年夏にデイリー・ビーストとのインタビューで、プーチンが側近によって追放されるとしたら、突然、秘密裏に行われるだろうと述べた。
「それをやろうとする人々は、プーチンに見つかって先に殺されてしまわないように、秘密裡にことを進めるだろう」と、ホフマンは説明した。「それは突然に起こる。そしてプーチンは死ぬだろう」