最新記事

ウクライナ戦争

【動画】ロシア軍兵士を殲滅した「殺人光線」の正体は?

Weapons Experts Reveal What Ukraine's 'Death Ray' Could Actually Be

2023年2月2日(木)17時30分
ゾーエ・ストロズースキ

ツイッターは「殺人光線」の話題でもちきりに(写真はイメージです) janiecbros-iStock.

<「ウクライナが未知の新兵器を投入か」とネットをざわつかせた動画を専門家に分析してもらった結果は>

ウクライナの原野を移動中のロシア兵がどこからともなく発射された謎のビームで一瞬にして殲滅される。そんな動画がネット上で拡散され、DEATH RAY(殺人光線)のキーワードが検索上位に浮上している。

この動画は今週、ツイッターに投稿され、2月1日午後までに250万回再生された。

動画の冒頭では、遮蔽物のない広大な原野をロシア兵の一行が歩いている。と突然、激しい爆発が起きて、標的エリアはもうもうたる煙に包まれ、尾を引くように帯状の砂塵の雲が形成される。

先頭グループを襲った最初の爆発の後、後方にいて命拾いした兵士たちがパニックになる様子もはっきりと見てとれる。逃げ惑う者もいれば、負傷した仲間を助けようとする者もいたようだ。

だが続く2回の爆発が彼らを直撃。動画の最後では、動けなくなった兵士たちが辺り一面に散らばり、どう見ても生存者がいるとは思えない。

動画には「殺人光線によるロシア兵の破壊」というキャプションが付いている。

国産の対戦車ミサイルか

昨年2月24日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の命令で、ロシア軍がウクライナに侵攻を開始してから、もうじき1年になる。ウクライナ国防省の推定によれば、ロシア軍の死者は12万8000人を上回るとみられ、未確認ながらこの動画の攻撃が最近起きたとすれば、さらにこれらの兵士が加わることになる。

問題の動画のコメント欄には、この攻撃に使用された兵器がいったい何かという質問が多数寄せられている。動画を投稿した@bayraktar_1loveは、その1つに返信し、ウクライナ国産の対戦車誘導ミサイルシステム「ステューフナP」による攻撃とみられると答えている。

2月1日午後の時点では、この動画が撮影された状況はよく分かっていない。いつ、どこで撮影されたかも不明で、肝心の兵器についても、明確に特定するには情報があまりに乏しい。

本誌はウクライナ国防省に動画の攻撃について問い合わせ、使用兵器を確認中だが、回答を待つ間、複数の専門家に動画を見せて見解を求めた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

10月の全国消費者物価、電気補助金などで2カ月連続

ビジネス

欧州新車販売、10月は前年比横ばい EV移行加速=

ビジネス

ドイツ経済、企業倒産と債務リスクが上昇=連銀報告書

ビジネス

日産、タイ従業員1000人を削減・配置転換 生産集
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 5
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 8
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中