絶滅危惧種の赤ちゃんを食べた女性インフルエンサー、約240万円の罰金刑に...
Photo via 羽城海岛生活
<中国ではホホジロザメは絶滅危惧種に指定されており、捕獲、輸送、売買は禁止されている。違反者には罰金もしくは10年以下の禁固刑が科される>
ネットで定番コンテンツの「モッパン」。韓国語の「食べる=モクタ」と「放送=バンソン」を組み合わせた造語で、ダイナミックに食事する動画は人気を集めている。ただ注目を集めるために内容は過激化しており、ゲテモノ、やりすぎの大食いなど、様々な動画がアップされている。
そしてついに中国で重い罰が下された。オンラインメディアの「ネクストシャーク」が伝えるところによると、絶滅危惧種に指定されているホホジロザメの赤ちゃんを調理して食べたとして、中国人の女性インフルエンサーに12万5000元(約240万円)の罰金が科された。
この女性は、中国版TikTok(ティックトック)の抖音(Douyin)や動画共有アプリ「Kuaishou(快手)」で「Jin(ジン)」と名乗り活動するインフルエンサー。ダチョウやワニなど、珍しい動物を食べるコンテンツを売りに、数百万人のフォロワーを獲得していた。
2022年4月に、6.6フィート(約2メートル)のサメの赤ちゃんを切り刻み、たくさんのスパイスと合わせて煮込んだ。その後、この子ザメの尾を焼いて「おいしい」と言いながら食べていたことを問題視され、野生動物保護法違反の疑いで当局の捜査を受けていた。
当局が、調理の残骸から組織を採取してDNA鑑定を行った結果、中国で保護対象とされているホホジロザメだと確認されたという。
中国ではホホジロザメは絶滅危惧種に指定されていて、捕獲、輸送、売買は禁止されている。違反者には罰金もしくは10年以下の禁固刑が科されることになる。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年2月には、人獣共通感染症の蔓延を防ぐことを目的に、野生動物の取引と消費を禁止した。
無罪を主張していたインフルエンサー
罰金刑を科されたジンは当初、身の潔白を訴えていた。ネットで炎上しながらも「私は合法的に購入したので、弁護士を探している」。批判の声に対し、「無意味なことを言っている」と、「Red Star News」に語っていた。
ジンは、アリババのショッピングプラットフォーム「Taobao」で7,700元(約15万円)でこのサメを購入したという。子ザメの捕獲と販売に関わった他の2人も逮捕されたと報じられている。