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アフガニスタン「日常生活は地獄」......しかし、タリバンは、アフガニスタン初の国産スポーツカー発表
アフガニスタン製のスポーツカー ENTOPのインスタグラムより
<アフガニスタンは、初めての国産スポーツカーを発表した......>
アフガニスタンは、初めての国産スポーツカー(と思われるもの)を発表し、タリバン関係者はその功績を讃えている。
1月15日に、タリバンの報道官ザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)は、件の車の動画をツイッターに投稿した。アフガニスタンのニュースチャンネル「Tolo News」が伝えるところによると、「Mada 9」と名付けられたこの車。アフガニスタン製のスポーツカーは初めてのことという。
報道官ザビフラ・ムジャヒドの「この車は国にとって名誉なこと」というコメントを英テレグラフ紙が伝えている。
Tolo Newsによると、「Mada 9」はEntopという企業と、アフガニスタン技術職業訓練機関 (ATVI) のエンジニアとデザイナー30人から成るチームが共同で開発した。5年を費やしたそうだ。
まもなく電動化に対応する予定で、Entopは、アフガニスタン国内での販売を経て世界でに広める計画だと、タイムスオブインディアが伝えている。しかし量産時期については明らかになっていない。価格や車両の性能、仕様やスピードについても口を閉ざしている。
「Mada 9」の設計者であるモハンマド・リザ・アフマディ(Mohammad Riza Ahmadi)はTolo Newsに対し、この車が国の難局を救う道標になることを望んでいる。「この車は大使となり、アフガニスタン全土を走り、人々に知識の価値を伝えるだろう」と。
とはいえ謎が多すぎる。タリバンの報道官が共有したビデオ以外には、この車が高速で移動したり、難しい操縦をしたりする映像はない。
ATVIのGhulam Haidar Shahamat校長は、このエンジンは運転手が速度を上げることができるほど「強力」だと語っている。しかし、このエンジンは2000年製のトヨタ・カローラのものという。
スポーツカーを作っている場合か
アフガニスタンは2021年8月にタリバンが国を占領して以来、経済が崩壊している。米国平和研究所によると、同国の経済は政権支配下の1年間で20~30%縮小した。
2021年10月から2022年1月の間に100万人以上のアフガニスタン人が国外に脱出したと、ニューヨーク・タイムズ紙が移民研究者の話を引用して報じた。
2022年1月、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、同国の悲惨な現状について、各国に警鐘を鳴らした。「タリバンによる占領から6カ月、アフガニスタンの人々にとって、日常生活は地獄と化している」
スポーツカーが、アフガニスタンの人々の生活を救うメシアになるとは考えにくいだろう。