最新記事

中国

中国で新年早々「大騒ぎ」 花火禁止を巡り若者が暴徒化、パトカー破壊しひっくり返す

China's New Year Revelers Overturn Police Car To Defy Firework Ban

2023年1月5日(木)17時35分
ジョン・フェン
花火

(写真はイメージです) carmebalcells-iStock

<花火禁止令を無視した若者の一部が暴徒化し、警察と衝突。中国で新年早々に起きた大騒ぎ>

ゼロコロナ政策が緩和された中国では、新年を祝う若者の一部が暴徒化。禁止されている花火の使用を巡って警察と衝突する事件が発生した。市民がパトカーを襲う様子などが動画におさめられ、中国版TikTokのDouyin上で注目を集めた。

Douyinの検閲により、動画は削除された。だがある種の「デジタルアーカイブ」として機能するTwitter上には、いくつかの動画が残されている。

ある動画では、若者たちがパトカーに群がっており、背景には花火が見える。別の動画では、若い男がパトカーの上に立ち、群衆を盛り上げている。このパトカーは後にひっくり返されたようだ。

【動画】暴徒化した若者、パトカー破壊しひっくり返す

事件は1月2日の午後11時頃、河南省・周口市の主要な大通りに面した公共広場で起こった。地元警察は、騒動を挑発した疑いのある8人のうち6人を逮捕したと発表。「数人が道端に駐車していたパトカーを故意に破壊し、見物人を集めた。その結果、現場は大混乱に陥り、悪影響を及ぼした」という。

同警察は残りの容疑者に自首を促しており、「寛大な処置」を約束している。秩序はすでに回復しており、負傷者はでなかったという。

同警察の発表は、2021年7月に出された花火と爆竹の禁止令には言及していない。この禁止令は中央政府の方針に沿ったもの。中国では旧正月などの祝日に、厄払いのために大音量の爆竹を鳴らすという風習がある。そのため2018年以降、数百の都市が花火の使用を禁止、または制限した。

北京では2022年、花火を禁止とする範囲を繁華街から市全体へと拡大。結果として、PM2.5の観測を開始した2013年以来、最もきれいな空気を記録することができたという。

20241126issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、一段の利下げ必要 ペースは緩やかに=シカゴ

ワールド

ゲーツ元議員、司法長官の指名辞退 売春疑惑で適性に

ワールド

ロシア、中距離弾でウクライナ攻撃 西側供与の長距離

ビジネス

FRBのQT継続に問題なし、準備預金残高なお「潤沢
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中