ベラルーシが参戦か?街の電光掲示板に恐怖のメッセージ
Belarus sign calls for "all male citizens" to attend enlistment office
プーチンの「忠犬」ルカシェンコ(2022年9月26日、ロシアのソチ) Sputnik/Gavriil Grigorov/Pool via REUTERS
<プーチンの「忠犬」で独裁者のルカシェンコが遂に国民を動員し始めた、という憶測が飛び交っている>
ベラルーシのバスターミナルの電光掲示板に、兵役対象の男性は入隊事務所に出向くよう促す案内が流れた。その動画がネットに流れ、いよいよ国民を動員し、ウクライナ侵攻に参戦するのではないかという憶測が飛び交っている。ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に忠実な盟友として知られている。
動画が撮影されたのは、ベラルーシの首都ミンスクから約72キロメートル北東に位置するボリソフ市のバスターミナル。待合室の電光掲示板に、ロシア語で次のような案内が流れた。「18歳から60歳までの全ての男性は、入隊事務所または地元の執行委員会で登録データを確認せよ」
視聴回数が15万7000回を超えたこの動画を投稿したのは、ミンスク在住のジャーナリストで、米有力シンクタンク「アトランティック・カウンシル」の非常勤研究員を務めるハンナ・リウバコワだ。彼女は「これはいったい何だ?」というメッセージと共に、この動画を共有した。
「国民総動員が始まる」?
10万人超のフォロワーを持つツイッターユーザーのMarqSはコメントで、この呼びかけはベラルーシで行われている軍事演習と関連があるのかもしれないと指摘。さらに「ロシアでは5日から国民総動員が始まると予想する声が多いが、もしかしたらベラルーシでもそうなるのだろうか」と書き加えた。
ほかのツイッターユーザーも、問題の動画はベラルーシ国民の動員が始まることを示唆しているのではないかと懸念を表明した。
プーチンはかねてからルカシェンコに参戦圧力をかけており、対応が懸念されていた。
あるユーザーは、「ベラルーシ国民よ、ルカシェンコに抵抗しよう。皆にその強さがあることを願っている」と書き込んだ。
ベラルーシはこれまで、領土をウクライナ侵攻の拠点としてロシア軍に使わせてきたが、戦闘への関与は回避してきた。
だが2022年12月29日には、ウクライナとの国境地帯にウクライナ軍のミサイルが飛来したとベラルーシが非難。ウクライナ軍による挑発の可能性があると示唆し、緊張が高まった。