進む医療用大麻の解禁、減るオピオイド系鎮痛剤の処方 米調査
Medical Marijuana
バオらの研究でも、オピオイドの処方・調剤が減った理由は特定されていない。「薬局の調剤データでは減少理由まで分からない」とバオは言う。患者からの調剤依頼が減ったのか、医師の処方が減ったのか、特定は困難だ。
オピオイドの代わりに医療用大麻を処方する医師が増えたのかもしれない。患者が自分でマリファナを買って痛みをコントロールし、以前ほど医師に鎮痛薬の処方を頼まなくなった可能性もある。いずれにせよ「診療側の情報や患者の服用データ」がない限り、理由は解明できない。
バオによれば、今回の研究は疼痛治療にマリファナとオピオイドのどちらが適しているかを論ずるものではない。マリファナの有効性や安全性は「ほとんど知られていない」が、それでも現実問題として「医師の監督なしにマリファナを使っている患者がたくさんいる可能性」は否定できないという。まあ、何であれ薬物はほどほどに。
2025年1月21日号(1月15日発売)は「トランプ新政権ガイド」特集。1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響を読む
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら