「パパ活より街に立つほうが効率的に稼げる」 25歳・実家暮らしの彼女が歌舞伎町にたたずむ訳は?
イケメンとお酒が好きなので担当はコロコロ変わる。
「イケメンがいい。ついた担当と飲むのが楽しい。ホストってカッコイイし、話も上手で、ノリいいし話も聞いてくれる。それなら普通のバーに行けよって言われるけど、ホストってやっぱ違う。やっぱカッコイイ人と飲むお酒って特別おいしい。たぶん女の子にしかわからないけど、男の人がめちゃくちゃかわいい女のコと飲むお酒がおいしいのと一緒だよ」
正社員で就職したが、残業が嫌になり...
高校卒業後、新卒で地元のスーパーマーケットに就職している。レジ担当になって日々レジ業務をしていた。収入は手取りで月15万円、ボーナスは6万円だった。
低賃金は若い正社員なので仕方ないと思っていたが、残業も多かった。20歳のとき、残業が嫌になって派遣の倉庫作業に転職した。倉庫は残業がなく、黙々とピッキングする作業だった。
ラクで性に合っていて5年間続けた。
そんなときに、友だちと歌舞伎町のホストクラブの初回に行った。
ホストはライブとチェキ代だけで済むビジュアルバンドや、メンズ地下アイドルとは桁違いのお金がかかった。お金がかかる趣味をもってしまったので、倉庫以外にメンズエステでも働くことにした。
そして、歌舞伎町の街娼の存在を知って病院前に立つようになった。街娼で手っ取り早く稼ぎたいので、倉庫は辞めた。いまはメンズエステと街娼が収入源となっている。同居する親には「歌舞伎町のコンカフェで働いている」と伝えている。
20代前半で美人でも「1万5000円で渋られる」
星野恵梨香は街娼歴2カ月、歌舞伎町の街娼とは、いったいどのような仕事なのか詳しく聞いていくことにする。
「人が増えてくるのは19時過ぎ。19時くらいに立つと、すぐに声がかかる。『お姉さんは遊べる人?』って言われて、『遊べますよ』って。『いくら?』って聞かれるから、交渉して成立したら遊ぶ。ゴムありで1万5000円。私、ずっと2万円って言ってきたけど、9月になって一気に値段が下がった。いまは1万5000円でやるしかないです」
あまりに安い金額に驚く。20代前半の日本人、スレンダーで美人といういくつもの好条件をもっていてもその金額だという。
「未成年の女の子が安く売っちゃうせいで、それが広まって相場がどんどん下がった。いまはもっと、めちゃ下がっている。ちょっと前までだったらゴム1万5000円は即決なのに、いまはゴムありで1万円でヤッちゃう女の子もいる。最近は1万5000円って言っても、ごめん1万円でいける子を探しているからって断れることが増えた。7月は2万円でポンポンいけたのに、いま2万円でいけたらラッキーなくらい」
売春価格は需要と供給で決まる。ホス狂いの女の子たちがこぞって大久保病院前に立ったことで供給過剰になってデフレ状態になっていた。
40代、50代の中年男性たちが何も知らない未成年の女の子を買い叩いて、その価格が街娼全体に波及してしまっているようだ。
「おじさんが調子に乗って値下げしてくる。1万5000円でめちゃ渋られる。あそこは貧乏なおじさんしかいない」
シャワーは一緒に浴びる
立ち話で交渉、1万5000円で合意したとする。どこのラブホテルに行くかは男性が決める。高級ラブホテルに行く人はほとんどいない。大久保病院に隣接する安価なラブホテルを選ぶ。
「部屋に入ってまず雑談。そこからシャワーを浴びる前に前払いでお金をもらって、一緒にシャワーを浴びる。セックスが終わったら、また一緒にシャワーを浴びる。それでちょっとしゃべって一緒にホテルを出て、バイバイみたいな」
取りっぱぐれがないように前金でお金をもらうのは、売春の基本だ。それぞれでシャワーに入るとお金や物を盗まれるリスクがある。だから、一緒に風呂に入る。風俗のように時間が決まっているわけでない。女の子からすれば早く終わるに越したことはない。