最大1万人が参戦!? あの国の元特殊部隊隊員たちがロシアの戦力に
Recruiting Afghans
ロシア市民権の特典も
自身が誘いに乗らなかったのは、ロシアを故国の敵と考えているからだ。
1979年にアフガニスタンに侵攻した旧ソ連は、アメリカが支援するゲリラ組織ムジャヒディンと10年に及ぶ戦いを繰り広げた。
最近では、ロシアはタリバン復権を支援。アフガニスタンの新政権として正式承認こそしていないものの、緊密に手を組んでいる。
英特殊部隊と協力関係にあった別の元隊員はイランに逃れたが、今では同国警察に拘束されることを懸念していると語った。彼も元大尉もイギリスでの再定住を望んでいるが、当局に保護を求める方法が分からないという。
筆者が目にした勧誘メッセージは、どれも同一の文言を使用しており、トップダウン型の組織化された活動であることがうかがえる。
「よりよい待遇と豊かな資源。ロシア行きを希望する者は氏名、父親の氏名、軍での階級を連絡されたし」。そう呼び掛けるメッセージは、元所属部隊の仲間の勧誘に協力するよう求めている。
アフガニスタンのテレビ局の報道によれば、ロシア市民権も採用者の「特典」の1つだ。
4児の父親である元大尉はイギリス移住の望みを捨てていない。
「私たちは20年もの間、米英の味方として、アフガニスタンの敵と国内各地で戦った。それなのに、今は罪人のように身を隠している」
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