10代女性のためのプログラミング本が、なぜ禁書に?──保守化するアメリカの教育現場
Book Bans Send Us Backward
『ガールズ・フー・コード』を含む数百点の教材使用を禁止したペンシルベニア州セントラル・ヨーク学区の決定は、うれしいことに既に取り消されていると分かった。勇気ある教職員、生徒や保護者が反対運動を行ったおかげだ。
「自由を推進するママたち」設立者のティファニー・ジャスティスは、スティーブ・バノンのポッドキャスト番組で、書籍の売り込みに必死なだけだと私を非難し、自分たちは禁書指定に無関係だと主張した。
だが同団体のペンシルベニア支部は、私が「ポルノを使ってプログラミングを教えている」と発言したという虚偽情報を投稿(後に削除)していた。
この体験で、禁書とは書籍だけの問題ではないし、保守派保護者団体はマイナーな存在ではない、という事実に目が覚めた。彼らは教育現場を利用して女性を抑圧し、格差解消を阻止しようとしている。
だが今、彼らの前には私たちが立ちはだかっている。表現の自由を守り、本当の意味で必要な「親の権利」を支持する大勢の母親が──。
「私たち」の人数は「彼ら」よりも多い。一緒に立ち上がろう。私たちの行動が、わが子とアメリカの未来を決めるのだから。
『Girls Who Code 女の子の未来をひらくプログラミング』
レシュマ・サウジャニ (著)
鳥井雪 (翻訳) 杉浦 学/阿部和広 (監修)
(日経BP、2019年)
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