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ブラジルブラジル大統領選決選投票、左派ルラ元大統領が12年ぶり返り咲き
10月30日に行われたブラジル大統領選の決選投票で、世論調査会社ダッタ・フォーリャによると、左派のルラ元大統領が右派の現職ボルソナロ大統領を破り、勝利を確実にした。写真はボルソナロ氏の支持者。ブラジリアで撮影(2022年 ロイター/Ueslei Marcelino)
30日に行われたブラジル大統領選の決選投票で、左派のルラ元大統領が右派の現職ボルソナロ大統領に勝利し、12年ぶりの返り咲きを果たした。
開票率99.1%の段階で、得票率はルラ氏が50.8%、ボルソナロ氏が49.2%。選挙管理を統括する高等選挙裁判所は結果確定に十分な開票率に達したとの判断を示した。
ルラ氏は選挙戦で、03─10年の前回在任期に多数の国民の貧困解消につながった国家主導の経済・社会保障政策を復活させると公約。アマゾン森林破壊などの環境問題にも力を入れる考えを示している。
中南米ではコロンビアやチリなどで左派政権が相次ぎ誕生し、「ピンクの潮流」と呼ばれた20年前の左傾化の動きが再び起きている。
一方、ボルソナロ氏は選挙に不正があったと繰り返し主張しており、関係筋によると、選挙当局は同氏が選挙結果の受け入れを拒否し、支持者がデモを実施する場合などに備えている。
投票は電子化され、投票所が午後5時に閉まってから2時間で結果が発表された。ルラ氏は来年1月1日に就任する。
【動画】決選投票直前のサンパウロからレポート