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米中対立米バイデン政権、台湾に1500億円超の武器売却へ 中国「対抗措置」の構え
米国防総省は2日、台湾に対する11億ドルを超える武器売却を承認した。7月28日撮影(2022年 ロイター/Ann Wang)
米国務省は、台湾に対する11億ドル(約1,542億円)を超える武器売却を承認した。国防総省が2日に発表した。中国は反発し対抗措置を取る構えを示している。
先月のペロシ下院議長の訪台を受け、中国は台湾周辺で大規模な軍事演習を行っている。
国防総省の国防安全保障協力局によると、対艦ミサイル「ハープーン」60基や空対空ミサイル「サイドワインダー」100基のほか、監視レーダー計画へのロジスティック支援などが含まれる。
在ワシントン中国大使館の報道官は声明を発表し、米国による武器売却の可能性は「中米関係と台湾海峡の平和と安定を著しく危うくする」と指摘。「中国は事態の進展に鑑み、合法的かつ必要な対抗措置を断固として講じる」と述べた。
バイデン政権は、この武器売却計画は以前から検討されてきたもので、台湾と米国の議員の協議によって策定されたとしている。
ホワイトハウスの中国・台湾担当高官、ローラ・ローゼンバーガー氏は「中国が台湾周辺での軍事的プレゼンス拡大などを通じて、台湾への圧力を強め続け、台湾海峡の現状を変えようとしているため、われわれは台湾が自衛能力を維持するために必要なものを提供している」と声明で述べた。
国防総省は、今回発表した装備と支援が地域の基本的な軍事バランスを変えることはないとの認識を示した。米政府高官らは、台湾に対する米国の政策転換を反映するものではないとしている。
国務省の報道官は、匿名を条件に「これらの売却案は、台湾の軍近代化と信頼性のある防衛力維持に向けた継続的な取り組みを支援するための定期的な事例だ」と語った。
台湾国防部(国防省)は声明で感謝の意を表し、このところの中国による「挑発的」行為は深刻な脅威をもたらしており、武器売却は中国の軍事的圧力に立ち向かうのに役立つと指摘。
また「同時に台湾の総合的な防衛力を強化し、台湾海峡とインド太平洋地域の安全と平和を共に維持するのに寄与することも示している」と述べた。
武器売却は議会の承認が必要になるが、民主、共和両党の議会関係者によると、反対は見込まれていない。