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軍事韓国ユン政権「THAAD配備は自衛手段」 制限求める中国と対立
韓国大統領府は11日、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国国内への配備は自衛手段だと表明した。THAAD、韓国で2017年撮影。(2022年 ロイター/Kim Hong-Ji)
韓国大統領府は11日、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国国内への配備は自衛手段だと表明した。砲台の追加配備を行わず、既存の砲台の使用を制限するよう中国から求められたことを受けた。
中国は2016年に韓国がTHAAD配備を発表したのに対し貿易などを制限し、両国関係が冷え込んだ経緯がある。
THAADを北朝鮮のミサイルに対抗する鍵とみる韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、同システムを追加配備しない、米国主導のミサイル防衛システムに参加しない、日本を加えた3カ国の軍事同盟を構築しないという、前政権が17年に打ち出した「3不」と呼ばれる方針を撤回すると表明している。
韓国の朴振外相は中国の王毅外相と9日に会談し、北朝鮮との非核化交渉再開などを巡り協議した。
王氏の報道官は10日、韓国へのTHAAD配備は「中国の安全保障上の戦略的利益を損なうものだ」と述べた。
だが韓国外務省によると、朴氏は王氏に対し、3不は正式な約束や合意ではないとして順守しない方針を伝えた。
中国は3不に加え、既存の砲台の使用を制限することも韓国側に求めており、王氏の報道官は中国がこれらを重視していることを強調した。
米国務省のパテル副報道官は記者団に対し、THAADは韓国にとって「慎重かつ限定的な自衛能力」であり、北朝鮮のミサイルの脅威に対する「純粋な防衛手段」だと指摘。「韓国が自衛手段を放棄するような批判や圧力は不適切」との考えを示した。