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米ロ関係ロシア、米女子バスケ選手に禁固9年 両国の拘束者交換の可能性も
ロシアの裁判所は、麻薬所持と密輸の罪で、女子バスケットボール米国代表のブリットニー・グライナー選手に懲役9年の実刑判決を言い渡した。写真は法廷で判決を聞くグライナー選手。4日撮影(2022年 ロイター/
ロシアの裁判所は4日、麻薬所持と密輸の罪で、女子バスケットボール米国代表のブリットニー・グライナー選手(31)に懲役9年の実刑判決を言い渡した。
グライナー選手は2月のロシア入国時に大麻オイルが含まれる吸引カートリッジを所有していたとして拘束され、起訴されていた。
100万ルーブル(1万6000ドル)の罰金も科された。
グライナー選手は最終弁論で、自身の非を認めつつも、禁止薬物をロシアに持ち込むつもりも人に害を与える意図もなかったとし、厳しい判決によって「私の人生を終わらせないで」と涙ながらに訴えた。
判決後は、手錠をかけられて法廷を退出しながら、硬い表情で判決を理解していると述べた。
グライナー選手の弁護団は上訴する考えを表明した。
バイデン米大統領は声明を発表し、グライナー選手に対する判決は「容認できない」と表明。ロシア政府にグライナー選手の即時釈放を要求すると同時に、米政権は引き続き同選手の帰国に向け「あらゆる手段」を講じると言明した。
ブリンケン米国務長官も声明で、禁固9年の判決がグライナー選手に不当な拘束の「不当性をさらに際立たせる」と批判。「この日の判決はグライナー選手が不当に拘束されているというわれわれの判断を変えるものではない。グライナー氏および、同様に不当に拘束されている米国人ポール・ウィーラン氏を帰国させるための努力を続ける」と述べた。
今回の判決によって、グライナー選手と米国で服役中のロシアの武器商人らの身柄交換が行われる可能性が出てきた。ブリンケン長官はこれまでに、ロシアで拘束されている米国人の帰国に向けてロシアに「実質的な提案」を行ったと明らかにし、ラブロフ外相との電話会談でも協議されたが、進捗状況は明らかになっていない。