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ウクライナ露メドベージェフ前大統領が公開した、「戦後のウクライナ領」地図 根拠は不明
Putin Ally's Map Shows How Ukraine Will Look After Russians Blast Through It
プーチンとメドベージェフ(2019年8月) REUTERS/Alexander Zemlyanichenko/Pool/File Photo
<メドベージェフがSNSに投稿した「戦後の地図」によれば、ウクライナはキーウ州を残してすべてロシアや周辺国に吸収されることになるという>
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の「忠臣」として知られる、ドミトリー・メドベージェフ前大統領が、これが「戦後のウクライナ」だとして東ヨーロッパの地図をインターネット上に投稿した。そこではウクライナのかなりの部分が、ロシア連邦に吸収されていることになっている。
■【画像】メドベージェフが投稿した「戦後のウクライナ領」地図を見る
ウクライナのニュースサイト「ウクラインスカ・プラウダ」によれば、現在はロシア連邦安全保障会議の副議長を務めるメドベージェフは、7月26日にメッセージアプリ「テレグラム」の自身のアカウントに、問題の地図を投稿。地図は「西側の複数のアナリスト」によって作成されたものだと主張したが、それらのアナリストの名前は明らかにしていない。
この地図に示されているウクライナはキーウ州のみで、ドンバス地方を含む大半の地域が、ロシアの領内に入っている。東部ドンバス地方(現在は多くの地域が親ロシア派勢力の支配下にある)のほかに、ドニプロ(ドニエプル)、スーミ、ザポリージャ、ヘルソン、チェルニヒウ、クロピヴニツキー、チェルカッスイやミコライウなどの地域も、ロシアの支配下に入り、さらにオデーサ港もロシア領として示されている。
ウクライナは「地図から消える可能性」と警告
興味深いことに、ビニンツァとチェルニはルーマニアの占領地域として示されており、ウジホロドをはじめとするその他のいくつかの地域は、ポーランドとハンガリーの支配下に入っている。そしてなぜか、ロシアの忠実な盟友であり、ロシアによるウクライナへの侵攻を支持しているベラルーシには、一切の領土の「割り当て」がない。
メドベージェフは地図の投稿に先立ち、「現在展開されている出来事の結果として」、国家としてのウクライナは地図上から消えるかもしれないと警告していた。
メドベージェフはウクライナについて、2014年の政変の後は国家としての独立性を失い、西側諸国の直接の支配下に入ったと主張。ウクライナ政府は、NATOが自分たちの安全を保証してくれると考えるようになったと指摘している。さらに現在起きている戦闘の結果、ウクライナは国の主権を失い、世界地図から消える可能性があると警告した。
ソーシャルメディア上ではこの地図について、メドベージェフは「アルコールが原因の認知症」だと揶揄する声や、ロシアが「他国の土地を盗んでいる」と非難する声が上がっている。
キーウ・ポスト紙のジェイソン・ジェイ・スマート記者は、メドベージェフの地図は「ロシアの計画を予言する」ものだと指摘した。彼はさらに、ウクライナ東部の親ロシア派組織「ドネツク人民共和国」を率いるデニス・プシリンがベラルーシを訪問したことや、「キーウ、ルツクとオデーサを解放すべき時」と述べたことについてもツイートした。
プシリンはベラルーシのブレスト要塞で、第二次大戦時の戦いを称える献花式に出席し、次のように述べていた。「いま再び、ロシア人が築いたロシアの都市を解放すべき時が来ている。キーウ、チェルニヒウ、ポルタワ、オデーサ、ドニプロ、ハルキウ(ハリコフ)、ザポリージャとルツクだ」