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米ロ関係ウクライナめぐり対立の米ロ、宇宙分野では協力 ISSに向け相手国宇宙船利用で合意
米航空宇宙局(NASA)とロシア国営宇宙企業ロスコスモスは15日、自国の宇宙飛行士が相手国の宇宙船に搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かうことを可能とする協定に署名したと発表した。写真はNASAのロゴ。2021年4月フロリダ州ケープカナベラルで撮影(2022年 ロイター/Joe Skipper)
米航空宇宙局(NASA)とロシア国営宇宙企業ロスコスモスは15日、自国の宇宙飛行士が相手国の宇宙船に搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かうことを可能とする協定に署名したと発表した。
ロスコスモスは「この協定はロシアと米国の利益となり、ISSプログラムの枠組みに基づく協力の発展を促進する」とし「平和目的の宇宙探査」を促進すると表明した。
NASAによると、新協定に基づく最初の飛行は9月に行われ、米国のフランク・ルビオ飛行士がロシアの2人の宇宙飛行士とともに搭乗しカザフスタンのバイコヌール宇宙基地からISSを目指す。
またスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」には、ロスコスモスのアンナ・キキナ飛行士が米国人宇宙飛行士2人と宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士とともに搭乗する。キキナ飛行士はクルードラゴンに搭乗する最初のロシア人になる。
2011年にスペース・シャトルが退役した後、米はISSに米国人宇宙飛行士を送り込むのにロシアのソユーズに頼っていた。
NASAは、ISSにロシア人とアメリカ人が少なくとも1人ずつ滞在することが、実験室の運営維持に極めて重要と指摘していた。