【再現動画】東・南シナ海で中国機がカナダ機と豪機に仕掛けた危険な嫌がらせ
China Fires Back at Canada and Australia Over Actions of Air Force Pilots
オーストラリア国防省は5日、オーストラリア空軍のP-8海上哨戒機が「南シナ海地域の国際空域で定期的な海上監視活動中に」中国軍の殲16戦闘機に異常接近されたと発表した。
「この異常接近は、P-8航空機とその乗組員に安全上の脅威をもたらす危険な行為だった」と声明は述べている。
5月に行われたオーストラリアの総選挙でアンソニー・アルバニージー新首相誕生と共に国防相に就任したリチャード・マールズも、中国の殲16(J16)戦闘機がオーストラリアの航空機乗務員の目の前で「フレア(近距離からミサイル攻撃を回避するための熱源)を放出」したと記者団に説明した。
「その後、J-16は加速してP-8の機首を横切り、P-8の前方から非常に近いところまで接近した。次の瞬間、アルミニウムの小片を含むチャフ(レーダーを攪乱するための金属片)の束を放出した。その一部はP-8航空機のエンジンに吸い込まれた」
カナダと同様、オーストラリアも中国政府に直接、この問題に対処を求めたという。だがいずれの場合も、静かな外交では効果がなさそうだ。
軍事力の増強に伴い、南シナ海における権益をめぐる主張を強引に確保しようとする中国の攻撃的な行為が目立ってきた。特に、東シナ海や南シナ海で行われる米海軍や空軍の作戦には強い反発を示している。
台湾や日本に軍事的圧力
アメリカとその同盟国は、航行と上空飛行の自由という国連の原則に基づき、国際法に従って活動を継続することを誓っている。
一方、中国は軍事戦略上定めた「第一列島線」を越えて力を誇示し、同じく領有権を主張する台湾や日本への軍事的圧力を強めている。
アナリストらは、軍人としての倫理に反する行動、特に空中での行動は、致命的な事故につながりかねず、中国と西側諸国の緊張をさらに悪化させるのではないかと懸念している。