もう「七面鳥」とは呼ばせない トルコの国名が「テュルキエ」に、国連承認
Turkey Informs U.N. it is Rebranding to a Name From 99 Years Ago
bazilfoto-iStock, efks-iStock
<国連での文書や会合における呼び名が「Turkiye」に変更となったトルコ。99年におよぶ七面鳥と同じスペルの国名に別れを告げた>
国連におけるトルコの国名表記が、正式に「Turkey」から「Turkiye」に変更となった。トルコは以前から現地での呼称である「テュルキエ」への変更を求めており、メヴリュット・チャヴシュオール外相は国連に、呼び名を変えるよう求める書簡を提出していた。
この国が英語で「Turkey」と呼ばれるようになったのは、1923年にケマル・アタチュルクが初代大統領として共和国を建国したときにさかのぼる。だが2021年末には、同国のレジェップ・タイップ・エルドアン大統領が、自国産の製品を輸出する際に貼るシールの表記を「Made in Turkiye」に変更すると発表するなど、変更に向けた取り込みが行われてきた。
国連事務総長の広報官であるステファン・ドゥジャリクも本誌の取材に対し、トルコ外務省が以前から国連での会議や文書において自国を「テュルキエ」と呼んでほしいと求めていたことを認めた。今回の国連の決定は、この要請を受けたものだ。
七面鳥との混同を嫌がっていた?
トルコは最近、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟することに反対の立場を表明して話題となった。自国の他にアメリカやEUなどにもテロ組織に指定され、トルコ南東部で独立運動(近年は自治権獲得への取り組み)を繰り広げてきたクルディスタン労働者党(PKK)の武装勢力に対し、この北欧2カ国が融和的な態度をとっていることに不満を募らせているためだ。
いずれにせよ今回の変更により、同じ「Turkey」というスペルを持ち、アメリカなどでは11月の感謝祭の休暇中によく食べられることで知られる鳥と混同されることは少なくなるだろう。この鳥を指す呼び名には「間抜け」などあまり良くないニュアンスのイメージも含まれている。実際、同国が表記変更を求めた理由のひとつは、七面鳥とスペルが同じであることを避けるためと見られている。
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