韓国ユン大統領、外交デビューは屈辱続き バイデンは完全無視、NATOはNG写真公開
バイデン大統領にスルーされた尹大統領 YTN / YouTube
<政治経験ゼロの大統領を待ち受けていたのは手厳しい洗礼だった>
5月の大統領就任後、初の外遊先としてスペイン・マドリードで開催されたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議参加を選んだ韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領。ところが外交デビューは手荒い歓迎の屈辱続きとなった。YTNなど韓国メディアが伝えた。
スペイン訪問初日の28日、スペイン国王フェリペ6世が主催する宮中晩餐会に参加した尹大統領は、後から来たバイデン米大統領を笑顔で迎えた。ところがバイデン大統領は視線を向けることもなく手早く握手をして、奥にいるブルガリアのルメン大統領に微笑み話し出す始末。結果として尹大統領はほぼ完全スルーされる形となってしまった。
その際の映像を見ると、笑顔を見せながらもどう対応したらいいのかと身の置き場所に困る尹大統領が映ってる。
さらに現地時間29日、NATOとインド太平洋地域の首脳会議が開催されたが、ここでもトラブルが起きた。NATOのストルテンベルグ事務総長、日本の岸田首相、オーストラリアのアルバニージー首相、ニュージーランドのアーダーン首相とともに参加した尹大統領は、記念撮影に臨んだ。
和やかな雰囲気でNATOとインド太平洋地域の4カ国の協力を確認したところまでは良かった。問題はその後、NATOが発表した記念撮影の写真を公式サイトに掲載したときに起きた。なんとNATOが掲載した写真は尹大統領だけが目を閉じた瞬間のカットが使われたのだ。
通常、こうした公式発表用の写真では複数枚の写真を撮影後、目を閉じたり視線が外れたりした写真は掲載候補から外して、掲載する写真を決める。それがなぜ尹大統領だけ目を閉じたものが使われたのか?
これが報じられるやいなや、韓国国内ではネットを中心に「常識外のことだ」「現地で大統領をサポートしている儀典チームがNATOに抗議すべき」といった声があがったという。現在、問題になった写真はNATOのウェブサイトから取り下げられた状態だ。
国内の支持率は早くも低下
こうしたトラブルが影響したのか、30日に発表された韓国国内での尹大統領に対する世論調査では、大統領の国政運営を支持するという回答が45%と、6月1週目の54%から9ポイントも下落。とりわけ50代では支持するが40%、支持しないが48%と、大統領就任後、初めて不支持が支持を上回っている。