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自律航法

自律航行タンカーが世界初の太平洋1万キロ航行に成功 AIが航路を決定

2022年6月21日(火)18時50分
青葉やまと

悪用を警戒する声も

自動回避によって不慮の衝突事故の防止に期待が高まる一方、新たな危険性も指摘されている。ハッキングによる操舵の乗っ取りだ。ニュー・アトラス誌の記事に対しある読者は、「かなり高度なセキュリティが求められるだろう。そうでなければテロリストたちがハッキングし、どこか大都市の港に衝突させかねない」と指摘した。LNG搭載の超大型タンカーが乗っ取られれば、大きな脅威となりそうだ。

こうした課題への対処は必要であるにしろ、将来的に自律航行が拡大することはほぼ間違いなさそうだ。市場調査会社のアキュート・マーケット・リポートによると、自律航行とその関連市場は年12%を超えるペースで成長している。2028年には2357億ドル(約31兆8000億円)に達する見込みだ。

Avikus社のリム・ドヒョンCEOは今後、レジャーボートなど小型の船舶にも自律航法システムを提供する意欲を示している。フェリーや観光用ボートなど、将来的にはより生活に身近なところへ浸透する可能性がありそうだ。自動車の自動運転に続き、意外にも早いペースで世に普及することになるかもしれない。

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