最新記事

ウクライナ情勢

ウクライナ軍、マリウポリでロシア軍の投降要求に抵抗

2022年4月18日(月)10時41分
ウクライナ南東部マリウポリで、破壊された戦車の砲塔

ウクライナ南東部マリウポリでは、同国軍の兵士がロシア軍による投降要求に抵抗している。写真は同日マリウポリで、破壊された戦車の砲塔(2022年 ロイター/Alexander Ermochenko)

ウクライナ南東部マリウポリでは17日、同国軍の兵士がロシア軍による投降要求に抵抗している。

ロシアは16日、マリウポリの市街地をほぼ完全に制圧したと主張し、市内の製鉄所に少数のウクライナ兵が残されているだけだと発表していた。

ウクライナのシュミハリ首相は、ロシアが夜明けまでに投降するよう要求したが、マリウポリの部隊は戦闘を続けていると説明。ABCの番組「ジス・ウィーク」で、ウクライナ兵がマリウポリの一部地域を引き続き支配していると語った。

ロシア軍は北部でウクライナ軍の強い抵抗に遭い、地上戦の焦点を東部のドンバス地域に移すとともに、首都キーウ(キエフ)を含む他の地域に対しては長距離ミサイルなどで攻撃を続けている。

2月24日のロシアによる侵攻開始以降、約400万人のウクライナ人が国外に脱出し、都市は破壊され、数千人が死亡している。

シュミハリ首相は経済も大きな打撃を受けていると指摘。財政赤字は月約50億ドルに上っているとし、西側諸国にさらなる金融支援を呼び掛けた。

ゼレンスキー大統領は財政の安定確保と戦後の復興準備について、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事と協議したことをツイッターへの投稿で明らかにした。

クレバ外相はCBSニュースのインタビューで、ロシアとの間で最近、外務省レベルの接触がないことを明らかにし、マリウポリの「悲惨」な状況が和平交渉における「レッドライン(越えてはならない一線)」となる可能性に言及した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア戦車を破壊したウクライナ軍のトルコ製ドローンの映像が話題に
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・【映像】ロシア軍戦車、民間人のクルマに砲撃 老夫婦が犠牲に


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、FDA長官に外科医マカリー氏指名 過剰

ワールド

トランプ氏、安保副補佐官に元北朝鮮担当ウォン氏を起

ワールド

トランプ氏、ウクライナ戦争終結へ特使検討、グレネル

ビジネス

米財務長官にベッセント氏、不透明感払拭で国債回復に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでいない」の証言...「不都合な真実」見てしまった軍人の運命
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 7
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 8
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 9
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 10
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 9
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 10
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中