イスラエルにさえ拒否され逃げ場を失うオリガルヒ

ヨーロッパとアメリカがロシアの裕福な実業家たちの別荘を押収し、プライベートジェットを差し押さえるなどの制裁を行うなか、一部のオリガルヒはすでに豪華ヨットや飛行機をUAE（アラブ首長国連邦）やモルディブなどに移した。

3月上旬には、モルディブに豪華ヨットが5隻も停泊していると報じられ、ドバイの不動産市場には、制裁の対象にならないUAE内の物件を購入したいロシア人オリガルヒから要望が殺到している。

ドバイは最近、資産の逃避先を探すロシアのオリガルヒにとって格好の投資先になっている。ニューヨーク・タイムズ紙が公開したデータによると、ワシントンに拠点を置く非営利組織「高等防衛研究センター」は、プーチンに近いロシアのオリガルヒがドバイに少なくとも76件の不動産を直接または親族名義で所有していることを突き止めた。

UAEはまだロシアに制裁を科していないし、ウクライナ侵攻も非難していない。そのため他の国連加盟国との間に緊張が走っている。

だが、国際社会の厄介者と化したオリガルヒに避難場所を提供し続けているUAEやモルディブのような国は、今や少数派だ。