激戦の韓国大統領選、敗北した李在明氏の出国禁止を要請する国民請願も
稀に見る大接戦で、当確は深夜に
今回の選挙は稀に見る接戦だった。
KBS、MBC、SBSテレビ局3社が共同で行った出口調査は尹候補48.4%、李候補47.8%で尹錫悦候補が0.6ポイントのリード、JTBCが行った出口調査は尹候補が47.7%、李候補は48.4%で李在明候補が0.7ポイントリードという結果だった。
午後8時過ぎに開票がはじまると李在明候補がわずかながら優勢だったが、開票率が50%を超えた10日0時32分に逆転したものの、午前2時を回っても当確が出ることはなかった。開票率が95%を超えた午前3時23分、KBSが尹錫悦候補の当確を伝え、3時48分に李候補が敗北を宣言、4時15分に尹候補が勝利宣言を行った。
当確が未明になったことで深夜営業を行っていたデリバリー専門店が特需となった。ソウル市内のあるチキン店は普段の水曜日を大きく上回る190件の出前注文を受け、宅配ピザを注文した会社員は注文から受け取りまで2時間近くかかったという。
落選した李在明氏と妻の疑惑がふたたび注目されている
検察庁は10日0時までに732人を選挙違反で立件し、9人を逮捕した。ソウル地検は選挙管理委員長の捜査に着手したが、落選した李在明氏と妻の疑惑がふたたび注目されている。
尹錫悦候補の当選が確定した10日、青瓦台(大統領府)の国民請願掲示板に「李在明氏の緊急出国禁止を要請する」と題した投稿が掲載され、1日で6万人以上が賛同した。賛同者が7万人を超えたという報道もあるが、14日現在、非公開となっている。
請願人は「大統領選挙が終わり、大庄洞(テジャンドン)開発不正および最高裁判事買収疑惑に対する捜査が始まる」「李在明氏とその家族に対する出国禁止命令を下してほしい」と本文に記載し、「もし李在明氏が選挙結果に対する精神的外傷を訴えるなら精神病院に強制入院させて治療してほしい」と実兄を強制入院させた疑いが持たれている李在明氏を皮肉った。
李在明氏の妻の金恵景(キム・ヘギョン)氏も夫の京畿道知事時代のパワハラや道庁の法人カード私的利用疑惑が浮上しており、ファーストレディならぬワーストレディと揶揄されている。あるジャーナリストは夫婦ともども刑務所に行くことになるだろうと話している。