バイデン、東欧へ数日中に3000人派兵 ウクライナめぐりロシア牽制へ
英首相府の声明によると、ジョンソン首相はプーチン氏に対し、ロシアによるウクライナ侵攻は「悲劇的な誤算になる」と強調。両首脳は「対話の精神」を適用することで見解が一致したという。
ジョンソン氏は1日、プーチン大統領は欧州における冷戦後の安全保障体制を塗り替えるために、ウクライナに銃を突きつけていると述べていた。
これを受け、ロシアのペスコフ大統領報道官は電話会談に先立ち、「ロシアおよびプーチン大統領は完全に困惑している人間ともコミュニケーションを取ることにオープン」と述べ、ジョンソン首相をやゆした。
英ロシア首脳会談は1月31日予定されていたものの、新型コロナのロックダウン(都市封鎖)中の官邸パーティー疑惑を巡り、議会から説明を求められる中、ジョンソン首相が延期した。
ロシア外務省の報道官はまたブログへの投稿で、トラス英外相が地理の知識に欠けていると批判。「世界は英政治家の愚かさと無知からの救いが必要だ」とした。
プーチン大統領は1日、西側諸国がロシアをウクライナを巡る戦争へ誘導するためのシナリオを意図的に作り、ウクライナのNATO加盟の可能性を含め、ロシアの安全保障上の懸念を無視しているとの批判を展開した。
米国の回答
ロシアはNATOの東方不拡大に加え、冷戦終結後にNATOに加盟した東欧諸国に配備された部隊を撤収するよう要求している。
スペイン紙パイスはロシアの要求に対する米国の回答文書を入手したとして内容を報じた。米側は、双方がウクライナへの攻撃用ミサイルあるいは部隊の配備を控えるという合意に向けた協議を提案したという。
報道によると、米政府はまた、ポーランドやルーマニアに巡航ミサイルを配備していないと確証を与えたり、空域や海域での危険事態発生を防ぐための措置を協議する可能性がある。
米国務省のプライス報道官は「これらの文書が本物ではないと示すものは何も確認していない」と述べ、報道内容を否定しなかった。
「われわれはさらなる外交対話への提案を伝えた。何らかの成果を出すには、誠意ある対話が必要になる」と語った。
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