最新記事

野生動物

「非常に珍しい」双子のアフリカゾウが見つかる

2022年1月20日(木)17時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
双子のアフリカゾウ

ゾウの双子が生まれる確率はわずか1% JANE WYNYARD/SAVE THE ELEPHANTS

<双子の母親には子育ての経験があり、大雨によって食糧の草も十分に──2頭とも生き延びるために必要な条件は揃っている>

16日、ケニア北部のサンブル国立保護区で生後数日のアフリカゾウの双子が見つかった。子ゾウはオスとメスであることが確認されている。

この出来事は、保護区に生息するゾウを十年以上にわたってモニタリングしてきた調査・保護団体「セーブ・ジ・エレファント」にとっても嬉しい驚きだったようだ。創設者のイアン・ダグラス=ハミルトンは「ゾウの双子は非常に珍しい」と語る。

「実際、双子として生きられることはほとんどない。どちらかが、あるいはどちらも死んでしまう。2頭の子ゾウを育てるのは、母親にとって大きなストレスとなる」

通常、母親は2頭の子ゾウに十分な母乳を与えることができない。ダグラス=ハミルトンによると、「双子の生存は草木の質、そしてメスの家長の経験に大きく左右される」という。

セーブ・ジ・エレファントのモニタリング活動によれば、今回の母親は2017年にも子ゾウを育てることに成功している。それだけでなく、最近降った大雨のおかげで草は青々と茂っており、2頭とも生き延びるために必要な条件が揃っているようだ。

体は少し小さいものの、今のところ双子の健康状態は良好だという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

商船三井の今期、純利益を500億円上方修正 市場予

ビジネス

午前の日経平均は続伸、米株高の流れを好感 徐々に模

ワールド

トランプ氏「BRICS通貨つくるな」、対応次第で1

ワールド

米首都の空中衝突、旅客機のブラックボックス回収 6
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 10
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 5
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中