日本人が知らないトランプの現在の力
TRUMP'S NEGATIVE EFFECT
だがトランプの影と再出馬説がちらつくせいで、共和党内では2024年大統領選への立候補の動きがフリーズ状態に陥っている。
トランプの動向にかかわらず立候補するとみられるのは現在、クリス・クリスティー前ニュージャージー州知事だけだ。
そうなると、必然的に浮上してくるのがマイク・ペンス前副大統領だ。
前回大統領選の結果を覆そうとしたトランプは、自身の求めに反して、選挙人投票の結果を議長役として議会で承認したペンスと対立した。
昨年1月に起きた連邦議会議事堂襲撃事件をめぐる下院の調査を、トランプは比較的無傷で切り抜けるとの見方から、筆者が話を聞いた共和党関係者は誰も、トランプ相手にペンスが勝利するチャンスがあるとは考えていない。
「(トランプの)支持基盤はあまりに大きく、あまりに忠実で、ペンスをあまり好きではない」と、世論調査会社トラファルガーグループの創設者、ロバート・カヘリーは言う。
今のところ強力な追い風を受けている共和党は、中間選挙は圧勝確実、2024年大統領選も手中にしたのも同然とみている。
敗北にこだわり続けずにはいられないせいで、再び敗北するのではないかと不安視される人物を、共和党は大統領候補に指名するのだろうか。
もっとも、指名しないわけにもいかなそうだが......。

アマゾンに飛びます
2025年2月25日号(2月18日発売)は「ウクライナが停戦する日」特集。プーチンとゼレンスキーがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争は本当に終わるのか
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら