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カザフスタンロシア主導軍事同盟、カザフスタンに部隊派遣 抗議デモ参加者2000人以上拘束
中央アジアのカザフスタンの主要都市・アルマトイで1月6日、燃料価格高に端を発する抗議デモの参加者が、再び治安部隊と激しく衝突した。5日撮影。提供写真(2022年 ロイター/Interior Ministry of Kazakhstan)
中央アジアのカザフスタンの主要都市・アルマトイで6日、燃料価格高に端を発する抗議デモの参加者が、再び治安部隊と激しく衝突した。ロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」はデモ鎮圧への支援要請に応じ部隊派遣を決め、ロシアは空挺(くうてい)部隊を送り込んだ。
アルマトイの治安当局によると、5日夜から6日未明にかけ、武力鎮圧によりデモ隊数十人が死亡、2000人以上が拘束された。当局はまた、少なくとも18人の治安部隊員が死亡したとしており、そのうち2人は首が切断されたと発表した。
ロイターの記者によると、アルマトイにある大統領官邸や市庁舎が炎上し、焼け落ちた車両が市内に散乱しているという。
6日夜にはアルマトイの主要な広場で、治安部隊とデモ隊の衝突が再発。タス通信は目撃者の話として、新たな銃撃で死傷者が出たと報じた。ロイターの記者も爆発音や銃声を確認したが、日没後は銃撃が再び止まった。
カザフスタンは旧ソ連からの独立後30年間で最も緊迫した局面を迎えており、ロシアは即座に介入することで石油やウランなどの資源を持つ同国での権益確保を目指すとみられる。
石油メジャーの米シェブロンによると、カザフ最大のテンギス油田は6日に産油量が減少した。一部の請負業者が、デモ支援に向け電車の運行を妨害したからだという。
カザフ全土でインターネットが遮断され、騒動の全容は現時点で明らかになっていない。同国は仮想通貨のマイニング(採掘)が盛んで、ビットコインの採掘にも影響が出た。
<ロシア主導組織は2500人規模の部隊派遣>
トカエフ大統領はCSTOに支援を要請したと明らかにした。情勢混乱は、海外で訓練を受けたテロリストがもたらしたと批判した。
ロシアはカザフスタンの「反テロ作戦」支援について、同国や同盟国と協議すると表明。トカエフ大統領と同様、暴動は外国に触発されたと主張した。
ロシアは、同国軍の派遣部隊の規模を明らかにしていない。
CSTO事務局長はロシア通信に対し、派遣部隊は全体で約2500人になる見通しで、必要ならば増派すると述べた。「数日あるいは数週間」の短期作戦になるとの見解を示した。
米国務省のプライス報道官はCSTOの部隊派遣について、カザフ政府に十分な防衛力があることを踏まえ、正当な招請だったかどうかについて「疑問を持っている」とコメント。人権侵害や外国勢力によるカザフ国内機関掌握の取り組みが起きる可能性に細心の注意を払っていると述べた。
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