最新記事

イギリス政治

英首相ジョンソン、昨年春のロックダウン時に官邸内でワインパーティー

2021年12月20日(月)11時03分
イギリスのジョンソン首相

英ガーディアン紙は、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)期間中の2020年5月に撮影されたとする、ジョンソン首相(写真)とその他10人以上が首相官邸の庭でワインを飲んでいる写真を掲載した。ロンドンで15日撮影(2021年 ロイター/Henry Nicholls)

英ガーディアン紙は19日、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)期間中の2020年5月に撮影されたとする、ジョンソン首相とその他10人以上が首相官邸の庭でワインを飲んでいる写真を掲載した。

これに対し、官邸側は、その日は庭でスタッフのミーティングがあったと説明した。

首相はここ数週間、官邸を含む政府庁舎でロックダウンに反してクリスマスパーティーを昨年行っていたとされる疑惑を巡り、一連の報道にさらされており、調査を命じている。

ガーディアン紙に掲載された写真は、ジョンソン首相が新型コロナで数日間にわたり集中治療を受けた後に退院してから、それほど経っていない20年5月のものとされる。

それによると、首相は生まれたばかりの息子を抱いていると思われる妻のキャリーさんおよび他の2人と一緒に、首相官邸の庭にあるテラスのテーブルで、チーズとワインとともに写っている。

近くには他の4人のテーブルがあり、少し離れたところには、芝生の上に立ってワインのボトルが置かれたテーブルを囲んでいる、より大きな集団も見られる。

首相官邸報道官は、この写真について「夏の数カ月間、首相官邸の庭で業務のミーティングが行われることがよくある。この日は、記者会見後にスタッフミーティングが行われた」と説明。「ダウニング街は首相の自宅であり、職場でもある。首相の妻はダウニング街10番地に住んでいるので、庭も合法的に使用している」とした。

同紙によると、首相官邸が先週、スタッフが午後と夕方に庭で仕事をしていたとして社交イベントの開催を否定した後、この写真が共有された。

この日はハンコック保健相(当時)が記者会見で、週末が好天だからといってグループで交流せずに新型コロナに伴うルールを守るよう国民に呼び掛けていたという。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中