バージニア州知事選の共和党逆転勝利はトランプ復活の予兆?
Glenn Youngkin Wins Virginia, Blazing 2022 Trail for GOP Through Schools
PRコンサルティング企業ファイアハウス・ストラテジーズのマイケル・ホプキンズ上級副社長は本誌に、ヤンキンが時にトランプと距離を置こうとしたことを考えると、彼の勝利は「トランプのお陰ではなく、トランプと手を組んだにもかかわらず」達成されたものと言えると指摘した。
また民主党のストラテジストであるマイケル・ゴードンは本誌に対して、「トランプは長年、候補者を売り込むのにも、妨害するのにも影響力を発揮してきた。ヤンキンの勝利には、民主党に対して全国的に逆風が吹いていたことと、トランプが彼の支持基盤を活性化させたことの両方が影響を及ぼした」と述べた。
ヤンキンの選挙活動は共和党にとって、ほかの複数の激戦州への教訓となり、共和党を活性化させ、中間選挙に向けて寄付を促進することになりそうだ。ホプキンズは、トランプが2024年の大統領選に立候補する可能性も、これでさらに高まるだろうと予想する。
トランプは大統領を退任して以降、2024年の大統領選への立候補をほのめかしており、世論調査でも立候補が予想される人物の中で高い支持を獲得している。ヤンキンの選挙戦に関与したことで、トランプの「得点」がまた増えたことになり、中間選挙で共和党が勝利すれば(歴史的に見てその可能性は高い)、トランプが再び大統領選に立候補することの妥当性も高まる可能性があるとホプキンズは指摘する。
議会の多数派は維持できるか
2日のバージニア州知事選は、世論調査でのバイデンの支持率が、就任9カ月としては過去70年のワースト2位(1位はトランプ)にまで落ち込む中で実施された。中間選挙は多くの場合、現職大統領の2年間の政策に対する信任投票の意味を持っており、バイデンの支持率低下を受けて、民主党が議会多数派を維持できるか懸念する声があがっている。
「バイデンが支持率を上向かせることができなければ、今回の知事選が2022年の中間選挙の前兆ということになる。ヤンキンの勝利は、激戦州の全ての民主党員の背筋をゾッとさせることになるだろう」とゴードンは述べた。
今回のバージニア州知事選は大きな注目を集めていたが、専門家は、中間選挙の結果を占う指標として、今回の結果を重視しすぎないようにとも警告している。
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