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中米ニカラグア大統領選、対抗馬を拘束し現職オルテガ4選 欧米は独裁化を懸念
中米ニカラグアで7日に実施された大統領選挙の開票がほぼ終了し、事前に有力な対抗馬を拘束するなどして排除した現職のオルテガ氏が4期連続当選を決めた。写真は7日、マナグアの投票所に国旗を飾る選挙関係者(2021年 ロイター)
中米ニカラグアで7日に実施された大統領選挙の開票がほぼ終了し、事前に有力な対抗馬を拘束するなどして排除した現職のオルテガ氏が4期連続当選を決めた。米政府は公正な選挙実施を求め、制裁を発動する可能性を警告した。
選管当局が発表した開票率ほぼ100%の集計では、オルテガ氏率いる与党サンディニスタ民族解放戦線の連合が約76%の票を獲得した。
オルテガ氏はここ数カ月に立候補を予定していた対立候補や反体制派などを相次ぎ拘束し、野党の選挙参加資格を剥奪するなどして弾圧を強めており、西側諸国や中南米の多くの国々が選挙の公正性について深い懸念を表明していた。
欧州連合(EU)や米州機構は選挙監視団の派遣を認められず、海外のジャーナリストは入国を禁止された。
ブリンケン米国務長官は、他の民主主義国家と協力し、ニカラグア政府の「非民主的行動」への関与に対し、制裁やビザ(査証)の発給制限、協調行動などさまざまな手段を講じる用意があると述べた。
EU加盟27カ国は声明で、オルテガ氏は反体制派やジャーナリスト、活動家の「組織的な収監、嫌がらせ、脅迫」を行っていると指摘、今回の選挙でニカラグアの「独裁政権への転換が完了」したとの見方を示した。
米州で最も長く政権を維持しているオルテガ氏は7日、「ニカラグア人の圧倒的多数」がもたらした勝利だと強調していた。
キューバ、ベネズエラ、ロシアはオルテガ政権に支持を表明した。
オルテガ氏は妻のムリジョ副大統領とともにここ数年で弾圧的な政治手法を強めており、再選により盤石な体制を確保した。選管によると、投票率は65%だった。
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