A・ボールドウィンに「弾は入っていない」と銃を渡した助監督は、以前から悪名高い人物
Asst. Director Who Gave Alec Baldwin 'Cold' Gun Has History of Unsafe Work Conditions: Prop Maker
ゴールは、火薬担当の責任者が撮影現場から救急搬送されたかつての事例にも触れた。この時ホールズは、火薬担当者の不在にも関わらず、撮影を再開しようとしたという。
ホールズはその時、撮影クルーに対して「ゴールが続行していいと言った」などと言っていたという。
実際にゴールが言ったのは、撮影再開は「炎や火花がセットからすべてなくなってからだ」ということだった。
ゴールはホールズについて「年上の愛想のいい第1(助監督)で、普通に個性が感じられる人」というのが第一印象だったと語る。だが「そうしたうわべの顔はすぐに消え去った」。
ゴールが最後にホールズと一緒に仕事をしたのは2019年のフールーのドラマ「イントゥ・ザ・ダーク」の撮影現場だった。この時、ホールズはセット内に武器があることをスタッフに知らせるのを怠ったという。
「撮影クルーが武器の存在に気づいた理由はただ1つ、小道具担当の助手がデーブに武器の存在を認めさせ、毎日の状況について報告するよう要求したから」だった。
安全性を懸念する現場の声にも耳を貸さず
「(助手は)銃が撮影で使われる日は、それがどんなものか――ゴムやプラスチック製の発砲できないレプリカなのか、弾丸を抜いて撃てなくしてある本物なのかについてクルーに知らせるとともに、その銃をセットに持ち込んで出演者に渡す前に誰でもチェックできるようにしていた」とゴールは述べた。
またこの助手は、俳優たちがセットから出る前に持たされた銃をきちんと返却するよう目を光らせていた。デーブに対しては「銃を返却していない俳優たちを現場から帰したり、安全に関する連絡を怠っている、としょっちゅう苦言を呈していた」という。
ゴールは別の現場の話として、セットが嵐に遭い電気コードが雨に濡れたり、ライトが泥に埋もれたりしている時にも、ホールズは撮影を再開したと報じられているという。
今回の誤射に関してゴールは「劣悪な状況や低予算に加え、製作幹部やかじ取り役として雇われたスタッフの経験や配慮の不足もあって起きた事故だ。もし彼らが十分な経験者で知識もあったとすれば、ひどい怠慢があったことになる」
警察によれば捜査は続行中で、これまでに起訴された人はいないという。