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台湾進攻の「次は沖縄」...中国の野心は「ヤマアラシ」作戦で防げ

SAVING TAIWAN

2021年10月19日(火)20時20分
ブラマ・チェラニ(インド政策研究センター教授)

トランプ前大統領の退任直前に機密解除された内部文書「インド太平洋におけるアメリカの戦略的枠組み」は、台湾の「非対称」能力構築を支援するよう推奨している。一部の元米政府・軍当局者も、こうした戦略に賛同を表明した。ジェームズ・スタブリディス退役海軍大将が指摘したように、ヤマアラシの針状の毛は消化が困難なため、大型の捕食者から身を守る盾になる。同様に対艦・対空ミサイルのような兵器は、台湾侵攻を高コストで長期にわたる血みどろのゲリラ戦に変えるはずだ。

しかし米台両当局者が非対称戦略について合意したとしても、中国という龍の喉を詰まらせる「ヤマアラシ型台湾」を構築するには数年かかるだろう。侵略者に持続的なゲリラ攻撃を仕掛ける大規模な民間人部隊の育成が必要だ。

それまでの間、侵略を思いとどまらせる方法は1つしかない。戦争も辞さないと脅すことだ。アメリカは冷戦の期間中そうやって、今の台湾よりも政治的に危うい状態だった西ベルリンの自由を守り抜いた。

最悪の対応は台湾を武力で守る意思を明確に示さず、口だけで中国の台湾占領に反対することだ。罰を受けずに行動できることに慣れた習はさらに大胆になり、奇襲侵略作戦を命じかねない。そうなればインド太平洋の秩序は覆され、アメリカの世界的優位に致命的打撃を与えるだろう。

©Project Syndicate

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