イラク総選挙、最大の敗者はイランだった
Iran Is the Biggest Loser
今回、カディミ(シーア派)が首相になれば、ハルブシ(スンニ派)が国会議長として続投する可能性が高いが、クルド人は誰を大統領候補にするかをめぐり割れている。
だが、多くの有権者が現在の政治システムに怒っているのは、まさにこうした型にはまった駆け引きだ。
それは宗派・民族間の権力均衡を図るだけで、行政サービスの向上や、国内の多くの危機への対処改善にはつながらない。世俗派やナショナリストが排除されていることも問題だ。
現在のイラクには、緊急にやらなければならないことが3つある。
第1に、選挙管理委員会は、選挙の最終結果を迅速に発表するとともに、集計方法についても透明性を確保しなければならない。
第2に、サドルは連立政権と次期首相について、自らの意思を明らかにすること。
そして第3に、イラク治安部隊が警戒態勢を強化して、選挙委員会や候補者に対する暴力を防ぐことだ。さもないと民兵組織は、選挙で獲得できなかった権力を、力によって獲得しようとしかねない。

アマゾンに飛びます
2025年4月8日号(4月1日発売)は「引きこもるアメリカ」特集。トランプ外交で見捨てられた欧州。プーチンの全面攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら