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建国記念の連休中に、中国軍機56機が台湾ADIZに侵入した理由

2021年10月11日(月)16時40分
ジェームズ・パーマー
中国軍機

沖縄本島と宮古島間の上空を飛ぶ中国軍機(2016年) XINHUA/AFLO

<これまでも挑発行為を繰り返してきた。目的は台湾への警告だが、空軍が党への忠誠を示す意図もあっただろう>

中国が10月1日に国慶節(建国記念日)を迎え、1週間の祝日連休に入るなか、中国空軍に休みはなかったようだ。

10月4日、56機の中国軍用機が台湾のADIZ(防空識別圏)に侵入。

30以上の戦闘機が爆撃機をエスコートするという、有事の際に想定される陣形で、ADIZに侵入した1日当たりの中国軍機としては、台湾が昨年9月に侵入数を公表し始めて以来、最多だという。

ADIZは台湾の領空ではなく、領空侵犯に当たらないため、中国はこれまでにも台湾の領空すれすれまで近づき挑発行為を繰り返してきた。

今回の動きは、1つには最近の台湾に対する国際的な協力体制への反発であり、こうした動きには代償が伴うと台湾に警告するためともとれる。

さらに、台湾の独立に向けた動きが少しでも成功することは中国の政治家にとって命取りになりかねない。空軍が建国記念の連休中にADIZに侵入したのも、共産党への忠誠を示すためだろう。

From Foreign Policy Magazine

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