中国にテニスコート1200面分の大規模コロナ隔離センター登場
ある感染症対策の専門家は中国共産党傘下のグローバル・タイムズ紙に対し、「広州の国際保健ステーションを郊外に建設することで、隔離期間中の交差感染を防止できる可能性がある」と期待を示した。
現在、中国へ到着する国際旅客の80%以上が、広州または付近の深せんを経由して入国している。豪ニュースメディアの『news.com.au』は専門家の見解として、「新型コロナのアウトブレイクの可能性という観点では、(広州が)中国で最も危険な都市」だと報じる。海外客が集中するこの地域に隔離センターを整備することで、中国政府として集中した水際対策を実施したい考えだ。
各大都市へ展開か
CNNは「新型コロナの水際対策において、中国ほど真剣な取り組みをしている国はほとんどないだろう」と述べ、厳格な取り組みを評価している。一方、大規模な隔離センターが完成したとはいえ、収容能力はすぐに限界を迎えるとの指摘もある。国際便が1機到着するごとに数百名分の隔離室の需要が発生することから、5000室を有する本施設をもってしてもどこまで需要に対応できるかは疑問だ。
当面はセンターの設置数を増やし、需要を賄うことになるだろう。すでに近くの深せんなどでも、同様の隔離センターの建設計画が持ち上がっている。
中国の保健当局は複数の大都市に対し、ホテルを隔離施設として利用することをやめ、集中的な検疫センターを設けるよう指示している。香港のサウスチャイナ・モーニングポスト紙によると、10月末までに人口1万人あたり20室を確保するよう通達しているという。
ゼロコロナ政策を推進する中国政府肝煎りのプロジェクトとして、今後同様の隔離センターを主要都市に展開してゆく可能性がありそうだ。