これ以上の空港退避は絶望的? 米軍がビザを拒否、市内の暴力、空港テロの勧告
Some Afghan Refugees Told to Leave Country Get Turned Away by U.S. Troops
カービーは、米軍は31日の撤退期限に向けて、「国外退避が必要な人々の支援を最後まで続ける」と述べた。だが最後の数日は、米軍部隊や軍装備品などの撤収のための時間と人手も必要になるという。
米統合参謀部のハンク・テイラー地域作戦担当副部長(少将)は、米軍が空港周辺で夜間、国外退避を求める人々をヘリコプターで救出する作戦を実行したと明らかにした。救出された人々は無事に空港に輸送され、輸送のための航空機への搭乗を待っていると彼は語った。
テイラーは作戦についてこれ以上の詳細を明かさなかったが、ドイツ連邦軍のエーベルハルト・ツォルン総監が別のところで語った内容によれば、ドイツ人21人が米軍のヘリコプターによって救出されたということだ。
バイデンは退避作戦についてのこれまでの発言の中で、アフガニスタン人の通訳などタリバンの報復を受けるリスクが最も高い者たちを国外退避させると約束してきたが、最終的な結末については約束できないと困難も強調してきた。
ビザ所有でも1200人が空港に入れず
米軍や国務省関係者は今ごろ、アメリカ入国のためのビザ取得資格を持つアフガニスタン人協力者のリスト作成を行っているようだが、何人のアフガニスタン人を、どうやって国外に脱出させるかの具体策はいまだに明らかになっていないと、複数の支援組織は言う。
アフガニスタン戦争の開始から20年近く、米軍に協力してアフガニスタン人の国外退避を支援してきた退役軍人組織のひとつ「No One Left Behind(誰も置き去りにしない)」のジェームズ・ミアバルディスは、「既にビザを持つアフガニスタンでさえ、1200人が今も空港に入ることができずにいる」と言う。「米政府からの指示を待っているが、まだ連絡がない」
アメリカを拠点に、アフガニスタン女性の支援を行っている非営利組織「アセンド」のマリーナ・レグリーは複数の米当局者から、現地にいるインターンやスタッフをカブールの空港から輸送機に乗せるようにと連絡を受けたと明かした。だが彼女たちが空港に行ったところ、ゲートを管理している米軍に追い返されてしまったという。
しかも市内は混乱の真っ只中だ。レグリーによれば、アフガニスタン人のあるインターンは、家族を連れて空港に向かったが、目の前で人が殺されるところを目撃した。また別の同僚は、群集に向けて発射された腐食剤で火傷を負った。タリバンの暴力もある。その上、米英政府は25日夜、カブール空港に対するテロの具体的な脅威があるとして、空港に近づかないよう警告した。CNNによれば、ISIS-Kというタリバンの敵にあたるテログループだという。
国外に逃れなければタリバンに殺されると恐れている協力者たちにとって、事態はどんどん絶望的になっている。
「米政府によるこれほどひどい裏切り行為を目の当たりにするのは、とてもつらい」とレグリーは言う。
バイデンは24日、自身が決めた8月31日の米軍撤退期限について、延長はしない考えを表明。一方で、オースティンとアントニー・ブリンケン国務長官に対して、期限の調整が必要になった場合に備えて、緊急時対応策を作成するよう指示したとも述べた。
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