イギリスが受け入れる香港からの脱出者に、中国スパイが紛れ込んでいる
Exiles Fear China Spies
香港からの移住者や人権団体は、中国スパイが移住者を監視し、嫌がらせをし、攻撃することさえあり得ると警告する。ロー自身も、身に覚えがあると言う。「私も、ネット上で数多くの嫌がらせや個人攻撃を受けてきた」「自分は、イギリスで中国体制派から身体的な攻撃を受けたことはない。だが、イギリスで民主化デモに参加した人や活動家にはそうした経験もあったと聞く」
英内務省によれば、今年1月末に開始した特別ビザの申請受け付けは、3月末までに申込数が3万4300人に上った。だが最新の発表によれば、2月と3月の申請者のうち許可が下りた人は約20%にとどまっており、手続きの遅れは移住者が住居や仕事、経済的支援を探す上でハードルとなる。
香港市民を支援する英市民団体「英国港僑協会」のジュリアン・チャンは英ガーディアン紙に対し、「イギリスは香港人に対し住む国を提供したが、実際に移住しても生活できる環境はほぼ与えられていない」と語る。脱出した後も、香港人の戦いは続く。

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