汚職疑惑に健康不安 ボルソナロは退院してもなお窮地
マッチョさが売りだったが @JAIRMESSIASBOLSONARO/INSTAGRAM-REUTERS
<ブラジル国内ではボルソナロの弾劾を求めるデモが相次いでおり、次期大統領選での再選は難しいとの声も>
新型コロナウイルス対策の不手際とワクチン調達をめぐる汚職疑惑で窮地に追い込まれたブラジルのボルソナロ大統領に、健康不安が追い打ちをかけている。
7月7日、ラジオ番組に出演したボルソナロは「しゃっくりが5日間続いている」と明かし、歯科治療に伴う服薬が原因との考えを示した。その後もしゃっくりは治まらず、腹痛の症状も表れたため、14日朝に首都ブラジリアの軍病院に検査入院。その日のうちに、腸閉塞の緊急手術の必要性を調べるためにサンパウロの医療機関に搬送された。
ボルソナロは2018年の大統領選の遊説中に腹部を刺されて瀕死の重傷を負い、何度も手術を受けてきた。激しいしゃっくりは腸閉塞の症状の1つと言われている。
コロナ禍が深刻化するなかボルソナロの支持率は低迷を続けており、2022年の次期大統領選での再選は難しいとの予測も。大統領の弾劾を要求するデモも相次ぎ、体調が落ち着いても逆境は続きそうだ。
(編集部注:現地時間18日、ブラジル政府はボルソナロ大統領の退院を発表)