有人宇宙船の打ち上げで中国は宇宙「領有」の野望へ一歩
China Space Station First Step in Country's Plans to Colonize Space
彼は2019年に国営テレビ中国中央電視台(CCTV)とのインタビューの中で、中国の宇宙開発を、日本が実効支配する尖閣諸島(中国名・釣魚島)やフィリピンが領有権を主張するスカボロー礁(中国名・黄岩島)の領有権主張になぞらえた。
インタビューの中で葉培建は、次のように述べた。「宇宙は海洋、月は釣魚島、そして火星は黄岩島だ。行ける時に行っておかなければ、将来の世代に責められることになる。ほかの者たちに先に行かれて乗っ取られれば、行きたくても行けなくなってしまう」
現時点では、中国の宇宙開発計画はまだ、アメリカの技術や革新の標準に照らして大きく後れを取っている。アメリカは中国よりも遥かに大規模な予算を持っているが、それも永遠に続くとは限らない。
フランス国際関係研究所のマーク・ジュリアン研究員は、1月に発表した論文の中で、中国の宇宙開発の野望は国家の発展、軍の強化と列強との競争の上に築かれていると結論づけた。
「国家の威信や国際的な名声に加えて、宇宙というのは中国にとって、アメリカとの技術的な格差を埋めるべき、そしてアメリカの弱みを見つけたい戦略的な分野なのだ」と彼は書いている。