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「不老長寿」研究に巨額マネーが流入...糖尿病薬メトホルミンが若返り薬に?

2021年6月18日(金)12時02分
ニューズウィーク日本版編集部、アダム・ピョーレ(ジャーナリスト)

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アルバ―ト・アインシュタイン医科大学老化研究所のニール・バルジライ所長 Nir Barzilai

老化に関連した慢性疾患の治療薬候補は数々あるが、既に糖尿病患者に投与されてきた実績があるメトホルミンは最有力候補の1つだ。「メトホルミンの強みは60年も使われてきたことだ」と、この計画を主導するバルジライは言う。「非常に安全で安価な薬でもある」

巨額の資金がこうした研究に投資されている現状は、これまでの常識をはるかに超えるような「長寿」が、現実的に手が届くものと考えられ始めていることの証と言えるだろう。

バルジライは新著『SuperAgers スーパーエイジャー 老化は治療できる』(邦訳:CCCメディアハウス)でも、「老化治療薬によって健康寿命を延ばすことが可能になり、病気がちな人生最期の5~8年を元気に生きることができる」と論じている。

「若返り」や「不老長寿」といった、ファンタジーの世界にしか存在しなかったものが、もはや夢物語ではなくなりつつあるのかもしれない。少なくともシビアなマネーの世界に生きる投資家たちは、この人類の夢が実現する日は遠くないと信じているようだ。

SuperAgers スーパーエイジャー 老化は治療できる
 ニール・バルジライ、トニ・ロビーノ 著
 牛原眞弓 訳
 CCCメディアハウス

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