100年前に虐殺を行ったと認めたドイツ...それでも「賠償」拒否の理由は?
2021年6月2日(水)11時42分
ドイツはこれまでの交渉で、ジェノサイドの認定は法的な賠償請求につながるものではいと一貫して主張してきた。ナミビア政府との交渉を担当したドイツの特使は2018年、公共放送ドイチュラントフンクでこう語った。
「われわれは100年前に起きた出来事について話し合っている。この理由から、個人への賠償を検討することはできない。われわれが交渉している問題は法的なものではなく、政治的・道義的なものだと受け止めている」
ドイツ政府が30年かけて拠出する11億ユーロの開発基金について、被害を受けた2つの民族の代表は十分ではないと考えている。ヘレロ人とナマ人の伝統的権威(いわゆる部族長)で構成される2つの組織は声明でこう主張した。
「いわゆる『補償』の名目で『社会事業』に資金を拠出する行為は、ナミビア政府のプロジェクトに対するドイツの継続的な資金提供の延長にすぎない。ドイツはジェノサイドに対する賠償金を支払わなければならない」
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