バイデン政権が新型コロナ発生源究明へ再調査、武漢ウイルス研究所も対象
Senate Approves Amendment Blocking Funds to Wuhan Institute of Virology
政権スタッフは個人的な見解として、追加調査を行なっても真相は藪の中だろうが、この1件で中国の隠蔽体質をはっきりと世界に印象づけることはできた、と語った。
米国務省は今春、トランプ前政権が始めた流出説に関する調査を打ち切ったが、引き続き情報機関などと連携し、調査に協力するよう中国に働きかける方針を明らかにしている。
「中国が調査には全面的に協力していると言い張ることは遺憾であり、このパンデミックを収束させ、グローバルな健康安全保障を強化しようと国境を越えて協力している世界中の国々の努力に仇なす態度だ」と、国務省のネッド・プライス報道官は述べた。
ウイルスの発生源調査は極めて重要だと、カナダ・サスカチュワン大学のワクチン・感染症研究機関のウイルス学者、アリンジェイ・バナジーは言う。「どこから発生したかが分からなければ、再び広がるのを防ぎようがない」
新型コロナと100%同じウイルスはまだ見つかっていない
「このウイルスは野生動物由来と見るのが、今でも妥当な見方だ」と、バナジーは指摘する。自然界ではウイルスが動物からヒトへと飛び移る「スピルオーバー」現象は珍しくない。コウモリが保有するベータコロナウイルスはこれまでにもヒトに飛び移り、重症急性呼吸器症候群(SARS)、さらにはラクダを介して中東呼吸器症候群(MERS)を起こしてきた。新型コロナもその1種だ。
「これまでに得られた証拠から、新型コロナは野生動物由来と考えられる」と、バナジーは言う。
しかし、それは決定的な結論ではない、とも付け加える。「さまざまな可能性があり、断定はできない。新型コロナと100%同じ動物のウイルスはまだ特定されておらず、その他の可能性を探る余地はある」
新型コロナ対策でバイデンの上級顧問を務めるアンディ・スラビットは25日、「答えが何であれ」、世界は「真相を究明する」必要があると語った。
「中国は完全に情報を開示する必要があり、そのためにはWHOの後押しも必要だ」と、スラビットは述べた。「今はそれが得られていない」
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