バイデン政権が新型コロナ発生源究明へ再調査、武漢ウイルス研究所も対象
Senate Approves Amendment Blocking Funds to Wuhan Institute of Virology
「アメリカは引き続き志を同じくする世界中のパートナー国と共に、全面的で透明性の高い、科学的証拠に基づく国際調査に参加し、あらゆる関連データと証拠へのアクセスを提供するよう中国政府に求めていく」バイデンは声明でそう誓った。
バイデン政権はこれまで、人為的流出説が世論の主流にならないよう火消しに努め、政権スタッフらは個人的見解として「あり得ない」とも述べてきた。バイデンが流出説も含めた調査を指示したのはこれが初めてだ。
ホワイトハウスの新型コロナ対策顧問を務めるファウチは26日の公聴会で、パンデミックの発生源については、自分も大半の専門家と同様、「自然に生じたというシナリオが最も蓋然性が高いと考えているが、誰も100%の確信は持っていない」と述べた。
常習的な隠蔽体質
「多くの懸念があり、多くの憶測が飛び交っていて、誰も確かなことを知らない以上、完全な情報開示により、あらゆる情報が入手でき、精査できる状況で、徹底的に調査を行う必要があると私は考えている」と、ファウチは上院で語った。
ホワイトハウスのジェニファー・サキ報道官は26日、米政府は世界保健機関(WHO)が中国で新たな調査を行うことを支持すると述べた。ただし、「中国が重い腰を上げ、発生源特定に必要な情報へのアクセスを許可」しない限り、有効な調査はできないとも釘を刺した。
バイデンも、中国政府が国際調査への全面的な協力を拒否し続ける限り、確実な結論は出ない可能性が高いことはわかっている。「コロナ発生初期の数カ月の間に、われわれの調査官を現場に派遣できなかったことが、今後も発生源調査の足を引っ張り続けるだろう」と、声明でも述べている。
政権スタッフは依然として人為的流出説には懐疑的だ。中国がこれまでに国際社会で見せてきた数々の無責任な行動に照らせば、国際調査、特に今回のような大規模な調査への協力を拒否するのは、何かを隠すためというより、中国の常習的な対応と見るほうが妥当だ、というのである。