トランスジェンダーの選手は女子スポーツに出るべきでない...五輪金メダリストの発言が物議
Caitlyn Jenner Slammed On Twitter For Opposing Trans Girls In Female Sports
娘のケンダル・ジェンナー(左)とポーズをとるケイトリン・ジェンナー(2019年2月) REUTERS/Danny Moloshok
<生物学的には男性であるトランスジェンダーのアスリートが、女子選手として競技に出場するのはフェアではないのか>
モントリオール五輪の陸上・十種競技で金メダリストを獲得したケイトリン・ジェンナー(71)は、ケンダル・ジェンナーとカイリー・ジェンナーの実父で、キム・カーダシアンの義父というセレブ一家の一員でもある。そんなジェンナーは、過去にトランスジェンダーであることを公表し、ブルース・ジェンナーから現在の名前に改名した経歴もアメリカではよく知られている。
4月にカリフォルニア州知事選への出馬を表明して注目を浴びているジェンナーだが、そんななかで米ニュースサイトTMZの記者の直撃インタビューを受けた内容が、ネット上で大きな論争を呼んでいる。
ジェンナーは、生物学的には少年であるトランスジェンダーが、学校で女子スポーツに参加することを禁じる法案を支持すると答えた。「これは公正さに関する問題だ」と、ジェンナーは語った。「純粋にフェアではなく、学校における女子スポーツを守らなければならない」
「LGBTQコミュニティーの友人ではない」
このインタビューが公開されると、SNSでは賛否が飛び交った。なかでも多いのは、この発言は本来であればジェンナーが代弁者となるべきLGBTQ+コミュニティーへの裏切りであり、公正ではないとする意見だ。
俳優のジョージ・タケイは「ケイトリン・ジェンナーはLGBTQコミュニティーの友人ではない。彼女を活動家と呼ぶべきではない。彼女は脅威だ」とツイートした。
ドラァグクイーンのトリニティ・ザ・タックは「トランスジェンダーの女の子は女の子だ。トランスジェンダーの男の子は男の子だ。性別に関係なく、誰もが違う体格をしている。どんな区分にだって、とても体格の小さい人もいれば、体格の大きな筋肉質の人もいる! 誰かのジェンダーを非合法化するようなことはやめなさい。SHAME ON U @Caitlyn_Jenner」と記した。
一方、ジェンナーの発言を支持する声もあがった。生物学的には男性であるトランスジェンダーは身長や体格、筋力の面で有利であるため、女子選手と競うべきではないという意見だ。