トランスジェンダーの子供を脅かす暴力的な米保守派
Transgender 4th Grader Gets Death Threats
ブリッグルは「脅迫のボイスメッセージ」を受けて身の危険を感じ、警察に通報したとツイッターで明かした。彼女は、テキサス州の共和党議員らが攻撃をあおっているとして、4月20日に「テキサスの議員が扇動」というハッシュタグを付けて、こうツイートした。
「彼らが攻撃を開始し、彼らの暴力的な支持者が待ってましたとばかりにバッシングを始めた......州議員が火をつけた......州民の安全を守るために選ばれた議員が、私の家族を危険にさらしている」
続けてこうも訴えた。「暴力的な保守派が、トランスジェンダーの子供に嫌がらせをしている。ネット上でも実生活でも。州議会で勇敢にも証言した子供を、いい年をした大人がいじめている。ネット上で子供を『殺す』と脅すなんて恥知らずにも程がある」
バンダービルト大学医療センターの医師で、未成年のトランスジェンダーの専門家であるメアリー・ロマーノは、生まれつきの性と性自認の不一致に悩む子供の治療について、保守派や保守派メディアはしばしば歪曲された情報を流していると指摘する。
精神的苦痛に理解を
専門医は通常、すぐに性転換の治療を施すようなことはしないと、ロマーノはバイス・ニュースに語っている。まず子供に自らの性についてじっくり考えさせ、カウンセリングを受けさせるよう親に助言する。治療をするのは、そうした手順をしっかりと踏んでからだ。
子供が自らの性を決めかねている間に思春期を迎える場合は、思春期に伴う不可逆的な体の変化を遅らせるため、「第二次性徴抑制剤」を処方する場合もある。ロマーノによれば、未成年者への投与のリスクは少ない。
性別違和を抱える子供に家族が理解を示し、適切な治療を受けさせることで、精神的な苦痛を軽減し、自殺未遂を減らせることは、数多くの研究で実証されている。
にもかかわらず、保守的な支持基盤にアピールするため、治療に関する個人の選択に踏み込むような法案を提出する動きには怒りを禁じ得ないと、「全米トランスジェンダー平等センター」の広報担当ギリアン・ブランスタターはバイス・ニュースに述べた。
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