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変異株半数がワクチン接種済みのミシガン州も、変異ウイルスで感染爆発
Michigan Hospitals Are Preparing For Latest COVID Spike to Be Worse Than April 2020
患者の数は1年前の最悪期に逆戻り。違いは「年齢が数十歳若い」こと ABCNEWS/YouTube
<ワクチンの大量配布でコロナ危機を制したかと思われたアメリカで、時計を1年前の最悪期に戻す勢いの感染爆発が始まった。その陰には日本でも拡大する「N501Y」が>
ミシガン州の病院は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来最大の感染者増加と医療崩壊の危機に直面している。医療システムが崩壊寸前に陥った2020年4月よりも、状況は悪くなりそうだ。既に人口の4割がワクチン接種を済ませているミシガンで何が起こっているのか。
「今回の急激な感染拡大は、非常に深刻な事態といえる。感染者が最も多かった2020年4月に近づいている」と、ボーモント病院トロイ救急センターを率いるデービッド・ドナルドソン医師は本誌に語った。
「1年前より患者が増えると思うし、そうなれば、医療システムにとって本当に厳しい状況になる」と、ミシガン大学内科教授のビカス・パレク医師も言う。
同州保健福祉省の報告によれば、4月13日に新型コロナウイルス感染症で入院した成人の数は4011人。これまでで患者数が最も多かったのは、2020年4月8日の4365人だ。
ミシガン州の今回の感染拡大が以前と大きく異なるのは、イギリスの一部でロ感染爆発を起こした最も憂慮すべき変異株「B.1.1.7」に感染した患者が多数を占めていることだ。
「残念ながら、ミシガン州は現在、新型コロナに関連する多くの点で国内最悪の状況にある。その1つはB.1.1.7の拡大だ」と、ミシガン州西部の非営利医療ヘルスケア組織スペクトラムヘルスの感染症専門医リアム・サリバンは本誌に語った。
変異N501Yの悪夢
B.1.1.7 (別名VOC-202012/01) はこれまで発見されているコロナウイルスのどの株よりも、感染力が強いことがわかっている(B.1.1.7は23もの変異をもち、なかでも最も人体に影響が大きいと思われる変異の一つがいま話題の「N501Y」だ)。
ミシガン州ではすでに人口の41%以上にあたる338万人以上がワクチン接種を受けているが、多くの若者はまだ未接種で、感染しやすい立場に置かれている。それによって、サリバンいわく「最悪の事態」が起きた。
自粛疲れから警戒を緩め、ワクチン頼みで油断したところを、この変異株にしてやられた、とサリバンは言う。
ミシガン州の入院者数は既に2020年4月の水準に達した。違いは、ベッドに横たわる患者が1年前の患者より数十歳も若いということだ。
「重症の若い患者がはるかに増えた。ICUに入る患者の平均年齢も、冬の時点より若い」と、パレクは語った。
入院する子供の数も4月12日は49人を数え、過去最高となった。
もっとも、ミシガン州で若い入院患者の割合が増えているのは、死亡リスクの高い高齢者から接種してきたワクチンが機能している証拠でもあると、病院関係者は言う。
「最近確認したところ、患者の平均年齢は約56歳だった」と、ドナルドソンは言う。「ワクチンを接種した高齢の世代は守られている、つまりワクチンは効いているということだ」
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